こんにちは。しゅんやです。




夏のワシントン州の最高気温は40°cを上回る日が続くため、かなり暑いですが、アメリカの内陸は湿度が低くジメジメしていないので、日本の夏より過ごしやすいなと感じています。
 



さて今回は、場面緘黙症という心の病気についてみなさんに知って頂きたいと思い、ブログを書きました。
 

みなさんは場面緘黙(かんもく)症という病気を聞いたことがありますか?
聞いたことがない方も、もしかしたらその疾患を持った子が身近にいるかもしれません。
 

場面緘黙症とは、家庭内では家族と普通に話しをすることができるのですが、学校や人前といった特定の場所や場面では、社会不安(人前で過度な緊張や不安を感じてしまうこと)により、人とほとんど、もしくは全く会話が出来なくなってしまう精神疾患のことです。

 
生涯発症率は0.2〜1%程で、5歳前後に発症することが多いのですが、6〜8歳になるまで、治療はほとんど行われていません。それは疾患に対する周囲の人の理解度が不足していたり、認知度が低い事により、場面緘黙の状態を単なる人見知りな性格やおとなしい性格の子として、性格的な原因だと判断してしまい、家族や学校の先生など周囲の大人が「治療が必要なもの」だと認識するのに時間がかかるためだと言われています。
 
 
また、成長とともに次第に話せるようになるというわけではなく、早めの治療が必要で、何年経っても自然には改善せず、大人になるまで症状が長引くということもあります。
 
 
 
 
僕は保育園のころから高校を卒業するまでの間、学校では人と全く話すことが出来ませんでした。
家の中では家族と普通に話すことができるのに、学校へ行くと不安や緊張によって、声を出すことが出来ませんでした。
また小学生の頃は授業中、人前に立ったり、発表をする場面では体が緊張で固まってしまい、その場から動けなくなることもありました。
なぜそうなってしまうのか、自分でも理由が分からなくて、かなり苦しい思いをしていたことを今でも覚えています。
 
声を出せないことや人前で緊張しやすいこと以外は、みんなと同じように勉強や運動をすることができたのですが、あいさつや返事などはすることができなかったため、学校の一部の先生からは場面緘黙のことを理解をしてもらえず、返事や挨拶をしない子、やる気がない、わがままな生徒だ と、時には厳しい言葉を投げられることもありました。



高校生になったころ、テレビで偶然、同じ症状で悩んでいる子がいて場面緘黙症という病名を知り、自分でこの病気について調べるようになりました。そこで僕以外にもたくさんの人が同じような症状で悩んでいて、それと同時に疾患に対する認知度が低く、周りから理解されずに苦しんでいる子が多くいることも知りました。
 
 
なので、このブログを読んでくれた方の周りで、もし人前で話せない子がいたら、無理に喋らせようとせず、イエスかノーで答えられるように訊いてあげたり、筆談をするなどして、困っていたら助けてあげて欲しいなと思います。伝えたいことがあっても言葉では伝えられないので、いろいろと誤解されやすいですが、本人は伝えようと必死に頑張っています。
また、同じような症状で悩んでいる子たちには、自分だけじゃなく、同じように悩んでいる仲間がいるんだと、これを読んで少しでも気が楽になってくれたら嬉しいです。
 

高校卒業後は、そんな自分を変えたいと思い、地元を出て環境を変えたり、いろんな仕事に挑戦してみたり、自分から人に話しかけてみたり、、、初めはかなり勇気が要りましたが、失敗を繰り返しながらも少しずつ話せるようになっていきました。
 
 
アメリカに来た理由は、農業の経験を積みたかったということもそうですが、新しい環境にチャレンジして、自分をさらに成長させたいと思ったからです。
 
研修は残り2ヵ月となりました。まだまだこれからもいろんなことにチャレンジして、今までお世話になった方や応援してくれる方に成長した姿を見せられるよう今後も頑張りたいです。
 
長文になりましたが、読んで頂きありがとうございました😊