ポピュラー性について | 陣内俊 Prayer Letter -ONLINE-

ポピュラー性について


最近の僕のブログ記事について、


「もう少し楽しそうなことが書けないのか」と自分で思う。


全くポピュラー性を失っている。




明るさのかけらもない。


マイナーコードの旋律を奏で続けている。


本当に誰か読んでいる人がいるんだろうか、と思ってしまう。


これを2年続けると、多分読者はいなくなるような自信がある。




最近、ヤマト運輸の小倉昌男さんの「経営学」を読んだ。


経営者に必要な資質の中に、


「ネアカ人間」とか「積極思考」とかそういうのがあって、


それなら僕は失格だと思った。




僕は基本的にネガティブでネクラで引きこもりだ。


出来ればニンテンドーDSだけをやっていたい。


出来ればマンガ喫茶から一歩も外に出たくない。





そしてあまり「ポピュラー」なことが好きではない。


みんなが「良い」っていうと、それには興味がなくなる。


流行っているというそれだけで、嫌いな要件を満たす。


10人いたら10人が「良い話しだった」と言われるような話しは、


することそのものに価値がないと思ってしまう。


少なくともそれは僕の仕事ではない。




僕の持ち味は、ある種のマイナー性だと思っている。


そこんとこはブレていない。


強みの上に建て上げなかったら、人生の基盤がぐらつく。


人からなんと言われようが、


マイナー性で勝負することについて迷いはない。





パタゴニアのイヴォン・シュイナードが名言を言っている。


「流行と言う物は全て過去に起こった出来事への反応であるから、


 例外なく古い。」





もう気持ちが良いぐらい同意している。


本を読みながら膝をたたく、


ということがあるとしたら、最近はこのシュイナード氏の言葉だった。


まだ人が認識できる音域に達するかどうかきわどい、


というあたりのことを言うから預言者なんだし、未来の創出者たり得るんだと思う。


多数決でウケるようなアイディアは、あまり良いアイディアでない可能性がある。





多くの人に理解されないようなマイナーでニッチなことをしている時、


僕は充足感に満たされる。


意味ある貢献をしているという感覚がある。





僕にポピュラー性はないかもしれないが、


マイナーを貫くという覚悟はある。


経営者としてそれがどうなのかは知らないけど。




天国の小倉さん、どうなんですか?





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