訪問日:2010-10月-05,06

 

 
安倍川の更に上流、山梨の県境・阿部峠の登り口に位置する山里に湧く梅ケ島温泉は、数ある武田信玄の隠し湯の一つ。信玄の管理する金山もありました。今回はその温泉街の入口近くに位置する「思い出の宿 湯の島館」のご紹介です。
 
同温泉は1700年前の発見とされ、江戸時代には徳川家康・秀忠、幕末から明治にかけては、清水次郎長・乃木希典などの名が湯治客として見られることから、当時からかなり著名な温泉地であったことがうかがえます。
しかし近隣に特に著名な観光地は見当たらずアプローチの面もあいまって、同じ静岡でも伊豆や熱海に比べるまでなく、現在は鄙びた山間の湯治場といった状況に甘んじています。
ただ最近j少し下流の「有東木(うとうぎ)」地区が山栽培発祥の地として度々テレビなどで紹介され、訪問客も増えているのは喜ばしいことです。
 
以前1998年には老舗の「梅薫楼」に宿泊しましたが、今回は若主人が古い宿を改装し、食事も一新して現代向けの宿に脱皮しつつある「思い出の宿 湯の島館」を選択しました。
和風モダンの部屋・四つの貸切風呂を備え、リピーターの多い宿として温泉サイトにも採り上げられています。
但し改装された部屋は三階なので、何度も一階の風呂に通うことを考慮して二階の一番広い角部屋を指定しました。
 
イメージ 1
鄙びた梅ケ島温泉街
 
イメージ 2
梅ケ島温泉「思い出の宿 湯の島館」
 
イメージ 3
部屋
 
四つの風呂は信玄にちなんで「風・林・火・山」と名付けられ、それぞれ意匠の異なった造りがなされています。
泉温もぬる目から熱めまで好きな温度の湯を選択できるのは嬉しいところ。
単純硫黄泉39度、源泉掛け流しですが状況によって加温しています。
 
イメージ 4
貸切風呂「風」
 
イメージ 5
貸切風呂「林」
 
イメージ 6
貸切風呂「火」
 
イメージ 7
貸切洞窟風呂「山」
 
夕食は和モダンに改装された別室で頂きます。
前述した有東木の山葵を使うのは刺身はもちろん、駿河軍鶏(しゃも)の鍋にも。
その他、若主人が工夫を凝らした創作料理が次々に供されます。
 
イメージ 8
前菜と刺身・生山葵
 
イメージ 9
自然薯のグラタン・山葵ゼリー
 
イメージ 10
駿河軍鶏・ささみ煎餅
 
イメージ 11
冬瓜の揚げ出し
 
イメージ 12
駿河軍鶏・焼き鳥
 
イメージ 13
天麩羅・鮎一夜干しなど
 
イメージ 14
駿河軍鶏鍋・山葵をたっぷり入れて
 
イメージ 15
鍋の締めはラーメンで
 
イメージ 16
デザート・マスカットゼリー
 
朝食はっさっぱりと頂けるシンプルなメニューです。
 
イメージ 17
朝食膳
 
 
チェックアウト後は山栽培発祥の地「有東木(うとうぎ)」を訪ねます。
 
元来野生種であった山山葵(やまわさび)を栽培し、初めて繁殖に成功させたのがおよそ400年前のこの山間の寒村でした。。
これを家康に献上したところ「天下の逸品」として、また徳川家の家紋が葵の紋であったこともあり、有東木から門外不出の御法度品とされてしまいました。
そしてその栽培法が伊豆に伝わり「伊豆山葵」の起源になるまでには、更に百数十年の歳月を待たねばなりませんでした。

現在は「山葵栽培発祥の地」記念碑に売店兼休憩・食事処を拠点に、渓流に沿って点在する山葵田を見ながらの散策コースも完備されています。
 
イメージ 18
有東木・「山葵栽培発祥の地」の碑
 
イメージ 19
「山葵栽培発祥の地」の石碑と休憩所
 
イメージ 20
休憩所横の清流と山葵田
 
イメージ 21
有東木・山葵田
 
イメージ 22
梅ケ島の名瀑・「赤水の滝」
 
(梅ヶ島温泉「おもいでの宿 湯の島館」了)