キャベツの毒=シュウ酸とアルカリ化= | 獣医師・宿南章の「愛犬の病気を治す進化犬学 リスクを防ぐ予防原則」

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獣医師が 愛犬の飼い方を予防原則と進化生物学の立場から語ります。1960年代にドイツからはじまった予防的取組。アスベスト・狂牛病といった「遅い教訓」への対処概念でEU、WHO、日本の環境省取り組んでいます。また重要な進化医学の視点から解説します。


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無知が招く不幸??

野菜はだいたい毒を持ちます。

その毒性物質を、役に立つレベル(薬)、無害にまで低減させる方法が、


①食べる量

②品種(改良)

③調理法


などです。

食に関する知識や知恵といえるものだと思います。


たとえば、ホウレンソウを食べると、歯に膜がはったような感じがしますよね。あれは、シュウ酸(蓚酸)という物質です。


日本食では、このホウレンソウのシュウ酸を歯に付着させないため、そして、腸管から吸収させないため、カルシウムが多いカツオ節やしらすとシュウ酸を結合させ、体内にシュウ酸が吸収されないよう工夫されています。


じゃあ、そのシュウ酸って、悪いの?


悪いです!!


シュウ酸は、犬の病気としては多い結石を起こす大きな原因の一つです。犬には、結石という疾患が多発しています。


そして、厄介な病気です。


一度発生すると、繰り返すケースが多く、一生、結石を防止する特別な病院食を食べ続けることになることが多いです。



結石がマレな病気であればあまり心配しませんが、犬猫には多発する疾患です。このことは、動物病院やペットショップに行くと、病気の治療用のフードで販売されていることからもわかります。


少し詳しくご存知の方は、犬に結石が多いのは事実ですが、それはストルバイト結石で、シュウ酸が主成分のは、それほど多くはないですようね!???


とお考えになるかたもいらっしゃるのではと思います。


しかし、いま、シュウ酸結石が増えているのです。



え、マジですか!??



マジです(笑)



米国ミネソタ大学 獣医学部が収集したデーターに基づくと、


42% シュウ酸結石

38% ストルバイト結石

 5% 尿酸結石

 1% ケイ酸結石

 1% シスチン結石


犬の結石の割合だったと報告されています。


このように、シュウ酸結石は、結石の中で最も多いタイプの一つとご理解いただけるかと思います。以前はストルバイト結石が圧倒的に多いといわれていましたが、この10年余りでシュウ酸結石の急増がネルソン編集の獣医学テキストでも報告されています。


では、結石は、そんなに多い病気なのでしょうか?


多いのです。

みなさんの愛犬がなりやす病気の代表的な疾患の一つです。


大きな病気といえば手術ですが、犬の手術が行われる代表的なものは、


1、ガン

2、誤飲(消化器内異物)

3、脱臼(ひざ)

4、骨折(前足)

5、ヘルニア(椎間板)

6、子宮の蓄膿症

7、膀胱の結石


です。


これは、膀胱結石だけですから、そのほかの結石も多いですので、数的にはもっと増えると思います。


手術をしなくても、腎臓結石など動物病院で日常的に治療する病気の一つであることは間違いないといえるでしょう。



ああ、わかりました。

犬には結石が多く、シュウ酸結石が増えている。

そして、シュウ酸はホウレンソウに多い、、、、



あれ!??

キャベツに関係ないんちゃいますのん??



それが、関係あります!!

次のデーターを見てください。↓↓↓



主な野菜の「シュウ酸」含有量(100g中)


1、ホウレンソウ  770mg

2、キャベツ    360mg

3、レタス      330mg


シュウ酸が多いのでホウレンソウはダメと言われることが多いですが、キャベツは指摘されることがほとんどないと思います。


しかし、総摂取量は、


シュウ酸含有量 × 食べる量


できまります。


ホウレンソウを多量に、または、毎日与えられる人は少ないと思います。ですが、キャベツはたくさん、または、毎日与えらる人は多いかもしれません、ね。

もっとも手軽な野菜だからです!!!


アメリカでは、最近急増しているシュウ酸結石は、食事からのシュウ酸の摂取増加(野菜や草)を指摘しています。


でも、野菜は、血液や尿をアルカリにして、健康にいいんです!

そうですよね、テレビや健康情報でも偉い先生がそういっています!!



(以前は、みのもんた さんも!!)



たしかに。

ですが、それは人間の話しですよね。人間はそうだと思います。


しかし、人間と犬とは違う生き物です



歯の形も、体内の代謝も異なるのです!!

犬は、野菜や穀類などで「アルカリ尿」となると、もう一つの大きな結石タイプである 「ストルバイト結石症」 が起こります。


それが頻発するため、最近のドッグフードには、尿を酸性に保つようにメチオニンという成分がわざわざ配合されています。


最近のドッグフードは、肉が少なく穀類が多いためアルカリ尿となってしまうからです。


これぐらいドッグフード会社は尿のアルカリ化が犬の病気と直結することを知っており、気を使っています。


また、人と犬とは免疫系が異なるため、犬は尿がアルカリ性になると、十分に有害菌が殺せなくなり(免疫の弱体)、膀胱炎、腎炎などを起こしやすくなるという指摘もあります。


アルカリ尿で健康が保てる人とは、真逆 なのです。


動物性たんぱく質をとると、尿は酸性となり、犬にとっては理想的な状態となります。このことは、犬の健康にとりある一定以上の肉の摂取が必要ということを意味していると考えられます。



キャベツ信仰についてもっと知りたいかたは、こちらの記事も合わせてお読みください。


<キャベツは毒か、有用か>

http://ameblo.jp/shukunami-vet-pet/entry-11834611941.html


あなたは、犬の健康を考えて、野菜をガンガン与えますか?

キャベツを与えますか??

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