MMA業界の問題点: 契約に関して / 文化が違う?芸能界とも似てる? - 6 | SLEEPTALKER - シュウの寝言
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(日本人としては前人未到のUFC5連勝を成し遂げた水垣偉弥選手の現役最後の相手も、マネル・ケイプ選手だった)
 
結果的にどうなったのかと言うと、選手はその団体と1年1試合契約をして試合しました。
調べたら、他の選手たちも同じような契約書にサインして試合をして、その後他の団体で試合しても揉めたケースは皆無だったので、リスクを説明してそれでも大丈夫だと思うのならサインしても良いのでは?と私もその選手に言いました。
 
そして、この1試合のあと、その選手を他団体にブッキングしてますけど、この団体からいちいち許可なんて取っていません。
現在開店休業状態で、果たして次の大会やれるの?という状況なのも幸いしたのか、この「契約期間1年」は、全く問題になっていないんです。
けどこれが欧米なら、いくら過去にこの団体と契約期間に関して揉めた選手がゼロだったとしても、契約で約束した事は絶対ですし、いざとなって揉めて法廷闘争になったら、限りなく100%に近い確率で契約で書かれている事が認められる。
そう想定するのが、大人として常識だと言えると思います。
 
NYCに駐在している日本人ビジネスマンから「アメリカの契約社会の洗礼を受けた!」という話をよく聞きます。
そんなビジネス戦士たちと酒を酌み交わしながら、何があったんだい?と経緯を聞くと、ほとんどの人たちが、契約書の内容を都合良く解釈し、読み込みが足りなかった、弁護士に相談すればよかった、と言うんです。そして必ずといって良いほど付け足すのが、クライアントとの関係性や信頼関係があるから、見切り発車的に仕事を進めてしまうのも日本では普通なんだよ。
でもアメリカは、何をいくらの予算でやるかをちゃんと決めて、契約してからしか動かない。
契約自体に関する考え方、文化の違いはだけじゃなくて、仕事のやり方も含めて根本的に違うという事なんですよね。

 

拘束市場
 
試合数と契約期間の次に必ず、選手側が次に考えないといけないのは、これだと思います。
世界独占なのか、アジアだけの独占なのか、日本だけの独占なのか。
 
ファンの方なら大体わかっているとは思いますけど、UFCは世界独占契約です。
UFCからの許可がおりなければ他の団体で格闘技の試合をするのは不可。
グラップリングやプロレス、エキシに関しても同じです。
中には、もともとプロレスラーとしてのキャリがあるので、プロレスだけは好きにやらせて欲しいという交渉をする選手もいます。
 
他の団体に関しては世界独占の所もあれば、北米市場独占だけど、アジアは拘束ないから好きな事して良いとか、逆のパターンもあります。
これは選手にとってはありがたい事です。
アメリカの団体で試合しながら、その団体に確認しなくても、好きなように日本で試合ができる。
団体側からしても、年間3試合とか保証できる状況でもないし、自分が大会を開催している国での試合の権利をしっかりと押さえれば良い。
更には、世界独占じゃないからさ、とファイトマネーも少し低めで契約できる事もあります。
 
けどこれに関しては、一つだけなかなか白黒つけるのがとても難しいという問題点があると私は思っています。
 
最近起きた一件を用いるのが良いと思うんで、マネル・ケイプ選手の件について書きます。
けどこれに関しては、完全に私の想像に基づいた仮説です。
 
例えばですけど、ケイプ選手とRIZINとの契約が世界独占ではなくて、アジア独占だったとします。
この場合、彼がRIZINのチャンピオンだろうが何だろうが、北米では全く拘束がないという事になります。
そして、もしもですけど、もしもRIZINとの契約上、最後となる試合が対朝倉海選手だったけど、チャンピオンになったんで、チャンピオン拘束があったとします。
例えば半年以内に1試合防衛しないといけないとか。チャンピオンになったんで、自動的に12ヶ月2試合延長になるとか。
またはチャンピオン拘束がなかったとしても、契約上の試合は終わったから、RIZINとしか交渉できない独占交渉期間、またはその後に始まるマッチング期間だったとします。
(マッチング期間とは、他団体と交渉しても良いけど入ってきたオファーはRIZINに知らせて、それにマッチングできる権利をRIZINがもちます)
そしてRIZINの契約書で明記されている合意管轄裁判所が日本の東京となっていたとしましょう。
 
そのような状況なら、ケイプ選手のマネジメントは、当然UFCと話します。
そしてオファーがとれる。
条件の交渉をして合意する。
北米の縛りがないから契約できるけど、UFCの契約は世界独占だからRIZINとケイプ選手の契約とは「拘束市場」という点では、バッティングする部分が生じる訳です。
 
何度も書きますけど、これは完全に私の妄想、想像です。
 
私がRIZINなら、すでに契約しているこちらの方が優先な筈だから、UFCの契約も世界市場独占だけどアジアは別とか、RIZINは問題なく出れるように書き直してくれないと、契約を認められないよと言ったと思うんです。
けど言うだけ、またはそれをメールと手紙とか記録に残る形でケイプ選手側に言っても、そしてUFC側に正式に弁護士からケイプ選手はRZINと契約中であると通達しても、ダメな時もあります。
ケイプ選手からしたら、RIZINの言い分は納得できないからとUFCとの契約を強行したら、もうRIZINは日本の裁判所に訴えを申し出てアメリカでの契約を止める、しか手がないと思うんですけど、これって、果たして可能なのか?
そして何よりも、それをやる為にいくらぐらいの費用と月日がかかるのか?
 
他にもいろんな要素を検討した結果、コロナ禍の中いつケイプ選手を日本に呼べるのかも分からないから、潔く送り出した方がいいよ。
そんな決断に至ったとしても不思議ではないかな?と、私は思うんです。
 
これ、三度目なりますけど、完全に私の想像です。
 
 
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