晴れ「憂鬱でなければ、仕事じゃない」見城徹・藤田晋著より。音譜

藤田氏の経験がいわせる言葉だった。若くして起業して成功したから、それなりの大金を手にできたことを自覚している。しかし、実際に金持ちになってみれば、金などどうでもよくなったのだ。

買えるものが増えたからといって、そんなものはすぐに飽きてしまうという。なんとなくそれはわかる気がする。

何ごとも自分なりに頑張るからこそ面白いのだ。簡単にギャンブルで手に入れたお金で物を買っても大事にはしないかもしれない。

個人的な営業経験だが、仕事の成果でも自分が考えた創意工夫でつかみ取った売上げなら本当に喜べる。そうでないもので、売上げが上がっても嬉しさはそれほど大きくはなかった。

趣味でやるようなゴルフでも、たまたま一度、もし実力以上のプレーができたとしても、本当に上達したとも言えないなら嬉しさも本物ではないだろう。

練習を重ねて徐々にうまくなったことが実感できた時には、それは本物の喜びと言えるのだ。見城氏も藤田氏も多くのことを犠牲にして、辛い思いをしたからこそ会社を軌道に乗せられたのだろう。