チンパンジーの足は、人類の手と同じように、木を掴めるようになっています。母指対向です。「何故、母指対向が消えたか」ということは、プレゼント説では説明できず、突然変異という説明しか出てこないのです。突然変異が出ても、同じ突然変異が起きた兄妹同士の婚姻が10世代ぐらい続かないと、発現が確定しないのは、植物の品種改良過程から明らかなことです。母指対向喪失は、二足歩行移行・頭脳容量の増大などとともに、サバンナにおける陸上進化説では、人類の進化解明上の大きな壁になっています。




シーシャトル理論では、生体反応で簡単に解けます。背景に、無重力空間の脱カルシウム生体反応と水中の寒冷化現象の中で先端部退化があって、水中で足の甲で水を叩いて、推力を生みだし、陸上に上がっては、足の裏を使って歩いたために起きた現象です。

 水中のヒューマンキック(足の甲で水を蹴るキック)で、足の親指の第2関節と第3関節に打撃刺激が掛かり、強化される共に他の四指と結合したものです。打撃刺激による結合は、イルカで、両足が結合する現象と同じで、衝撃に耐えるためです。一方、指は、先端部にあって、血流が悪くなり、先端部退化で指が縮んだのです。衝撃の強さは、プールに入って、水中で片足を振り上げる動作をすると体感できます。慣れないと足首が折れるような衝撃があり、足の甲に痛みが走ります。母指対向を喪失する過程で、衝撃による足首の骨の破砕を防ぐために、内踝(うちくるぶし)が衝撃補強材として、形成されました。足の甲に掛かる衝撃で、土踏まずのアーチと、五指で形成するアーチができ、甲は盛り上がりを見せます。キックをすると、足は、外に開くことになります。人類の歩行が、外股なのは、水中でのキックが、外側になされるためです。同時に、衝撃緩衝材として、内踝が形成されました。水泳の初心者は、筋力が不足しているために、足は、外股に流れます。筋力がついてくると、足首から下だけを外側に蹴り、外股になります。外股の形成は、水中の拇指対向喪失の時になされたのです。



四足歩行動物の後ろ足は、内股です。内から外に蹴ります。これは、両足同時に蹴るため、蹴った先で、両足がぶつかって、足が縺れ、怪我をするのを防止するためです。

人類の場合は、交互歩行をしますので、内股になると、左右の足がぶっつかって怪我をする可能性が高くなるとともに、水中のキックで、両足がもつれないようにするためです。海生動物の左右の足の衝突を避けるために、外股になります。