気楽爺の日々是好日 2021

 

『銀細工と詩遊び ブログ』に気が向いたときに投句させてもらっている。

 

気合一発の即興句。

 

今年を振り返ってみれば、1月は投句なし。

2月からボチボチ投句し始めている。

 

2月

手を添へる傘に紅梅匂ひくる

招かれて「好き」と言はれし雛の夜

 

3月

草千里つくつくつくつつくしんぼ

舌平目のムニエル春のレストラン

咲くはよし散るもまたよし花筏

 

4月

花の雨寄り添ふ人のあらばこそ

かにかくに柳青めり子守歌

 

5月

竿先の空を切り裂くつばくらめ

沢蟹や原生林の登山道

 

6月

黒蜥蜴都会の闇を彷徨へり

帆に孕むしぼるとの夢濃紫陽花

親の許可得たる風呂場の水鉄砲

紙ヒコーキの潜り抜けたる茅の輪かな

 

7月

夏霧に浮かぶ苫舟ありにけり

婆さまのてるてる坊主ぶら下げて

改めて会ふは恥ずかし祭あと

夏休み竹鉄砲の腕比べ

 

8月

まぼろしの滝に獣のうめき声

湯けむりや雨に重なる虫の声

にぎやかに炭坑節を盆の月

 

 

9月

菊日和酒酌み交はす友はなし

とてちんと三味の音聞こゆ野菊かな

萩と月手を添へ歩く道すがら

ふれも見で道を説く君曼殊沙華

 

10月

ヴァイオリンの音色の澄みて龍淵に

宵闇やイケメン車夫の人力車

後の世に名を成さずとも後の月

饅頭と土瓶と湯のみ苅田かな

デイキャンプ風に吹かれて秋刀魚焼く

 

11月

即席の三角ベース秋の空

七五三飾る写真のセピア色

樽眠る紅葉かつ散る山静か

凩や出前一丁ペダル漕ぐ

 

12月

好きなんだけどチャチャチャ♪星のフラメンコ

息災と胸なでおろす年賀状

 

雑な句ばかりだけど、思ったよりも数多く投句できた。

“気楽爺”さま、迎える新年もよろしくお願いしますね。