宇土市轟泉(ごうせん)公園の寿御殿跡は開放された。少し前まではロープが張られ、立ち入り禁止措置が取られていた。

 

なぜか。

 

この一帯は熊本地震の被害が大きく、擁壁が崩れ落ちた道路が通れなかった。ようやく最小限の補修工事を終えたようである。

 

しかし、御殿跡の裏山に細川支藩歴代藩主の墓所があるのだが、こちらは未だに立ち入り禁止のままである。墓は地震に弱い。墓石が一番先に崩落し、その後、歴史的遺産でもあり、手が付けられないまま放置されているのだろう。

 

 

同級生のMくんとNくんが轟(とどろき)水源を見たいというので、足を延ばす。立ち入り禁止の敷地内から湧水が溢れ出し、石造りの取水区画に流れ出る。ポリ容器を持参し、水汲みに来る人が絶えない。ここは名水として知られている。

 

 

初夏の蒸し暑さに汗をかいているであろう小学生の一人が仲間の誰かに突き落とされると、それを見ていた小学生たちが次々に誰かを水の中に突き落として遊び始めた。夏の風景である。それを見ている大人たちも笑顔になる。(続く)

 

 

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