アメリカ・ファーストのトランプがグローバリズムのクリントンを破り、次期アメリカ合衆国大統領になることが決まった。

 

行き過ぎたグローバリズムは貧富の差を加速度的に拡大する。移民により職を奪われたと考える白人はトランプを支持し、若者たちは民主党のサンダースを支持した。サンダースを支持した層はクリントンではなくトランプ支持に回った。

 

このままではダメだ。そう考えるアメリカ人が多かった。NYやLAなど富の集中する地域の人々や社会的地位を保持するインテリ層やヒスパニックがクリントンを支持したが、その願いもむなしく、クリントンは支持を集めることができなかった。

 

同時にしつこいほどクリントンを擁護し、トランプを罵倒してきたメディアの敗北でもあった。その点ではアメリカのみならず日本のメディアも同様である。

 

一言でいえば、トランプがよかったんじゃないか。

 

何を馬鹿なことを言ってるんだ。トランプがアメリカ大統領になったら、日本はいったいどうなる。

米軍が基地を引き上げてしまったら、中国が尖閣はもとより、沖縄まで奪いに来るんだぞ。アメリカが助けてくれなければ、日本が中国に太刀打ちできるはずがないではないか。

TPPだってぶち壊しになるぞ。自由貿易が日本の生命線なのに、自動車の輸出も高い関税をかけられてストップしてしまうんだぞ。自国内の経済だけでは江戸時代に逆戻りじゃないか。

 

ま、そのような見解もあるでしょう。

 

しかし、憲法9条が日本を守ってくれるだとか、JAが農業を守ってくれるだとか言ってた日本人はトランプの登場を喜んでいるのかな。海外でトランプの登場を最も喜んでいるのは中国共産党のようだから。

 

ともあれ、自分以外の誰かのお蔭で太平の世をむさぼって来た夢破れ、自国のことは自国で考えろ。もっとまじめにやれ。そんな変化をもたらせることにつながるトランプを登場させた風が、日本にも吹くだろうか。