加唐島の海岸に咲いている花があった。
記念碑での式典が行われているとき、3人は百済武寧王生誕地オビヤ浦に移動して、島の女性と談笑していた。
その花は何というか尋ねると、薄紫がイソバナだという。
白い花は何だろう?
どちらもたくましい野生の強さがある。
島の暮らしについても尋ねてみた。
その女性は毎日のように海に潜ってウニを獲るそうで、今の時季のウニがうまいと答えた。
女性はかなりの年齢なのだが、子供のときから続いている営みで、気負いがない。
ごく自然なのだ。
海女さんというのではないが、ちょいと海に潜ってその日の食料を確保する。
島の暮らしは不便なはずだが、子供の頃からそんなものだと思えば特に不便を感じないのかもしれない。島の漁師が獲ってきた魚介類は安価に分けてもらえるだろう。季節に応じた恵みを昔ながらのやりかたで享受できるのは、ぜいたくで豊かなのかもしれない。