ひょんなことから宇城文芸同人誌「しらぬい」の会に入ることになって、これまで4号の文集ができた。いよいよ今年も原稿を提出期限が近づきつつある。


 たかが1600字程度のホンに短い文章を書いて提出するだけのことであるが、これが悩ましく、かつ、複雑な気持ちになる。いつも、何を書くのか、悩む。そして、なぜ書くのかを考えざるを得ない羽目に陥る。


しらぬいのがね-松合


 そもそも書きたいことがあるかと自分に問えば、別に、書きたいことがあるわけではない。書かなくても何の支障もない。「しらぬい」の会の会員としての義務を果たさなければならないということだけである。


 これまで提出してきた自分の文章を自分で評価すれば、要するに何が言いたいのか判然としない文章ばかりである。書き方のせいで判然としないのではなく、何を目的としてその文章を書いたのかが判然としないのである。


 そんな書き方があってもいいのではないかと思ったこともあるが、やはりそうではなく、書きたいことがあるから書くというのが、基本であり、当たり前だ。


しらぬいのがね-白壁土蔵


 しかし、そうはいっても、一方で、立派に製本された文集が手元に届き、そのなかに自分の文章も入っていることを確認すると、文章の善し悪しは別にしてうれしい気持ちがこみ上げてくるのも事実だ。


 ま、ともかく、原稿書きに勤しまねば。