幸福は幸福材料と幸福感との「二元一体」によりて成立する。


 十万円が百万円になったら大喜びであり、千万円が五百万円になったら大悲しみである。思えば或る者は百万円で笑い、或る者は同じ百万円で泣く。どうか此の真理をよく味わってもらい度い。


 百万円は幸福材料であり、同じ百万円で笑う者と泣く者とあるのは幸福感である。そして幸福は幸福材料と幸福感との「二元一体」によりて成立する。大金持必ずしも幸福ではなく、幸福材料持ちである。


 事足れば足るにまかせて事足らず、足らで事足る身こそ安けれ


 山海の珍味は幸福材料であり、「空腹は最良の料理なり」は幸福感である。之ではっきりするのは、幸福材料にはお金がかかるが、「幸福感は一切無代無限」である。又幸福材料は外から求めねばならないが、幸福感は心の中で求め得る貴い「青い鳥」である。


しらぬいのがね-イオンー快晴


 見事な論です。身に沁みますね。


 幸福材料を求めるだけでは幸福感は得られないのに、皆、幸福材料を求めてる。じゃぁ、どうすれば幸福感が得られるのかといえば、「幸福材料が足りなくてもそれでよし」と腹をくくればいいことなんだね。


 人から聞いた話によれば、お金がなくても家族揃って幸福感に満ち満ちた生活を送っているという。その家族は衣食住が明らかに不足しているけれども、年に1回は海外旅行にも行くのだという。


 この話、テレビ放送があったそうですよ。がねは、人から立ち話で聞きましたけど。幸福とか満足とかに対する価値観が、一般多数の人とは異なっているけど、そういう暮らしがあってもいいのだと思うし、そちらが正しいのかもしれないですね。


 反面、「衣食足りて礼節を知る」という言葉もありますし、なかなかに世の中は難しいものです。