売上高18位の日本製鉄は、やはりそれに応じたレベルでホームページやサステナビリティレポートで情報を開示しています。
メーカーらしい取り組みの他、明治時代以降の日本を背負ってきた伝統ある会社としてのイメージがあります。最近ではUSスチールの買収や所有する不動産や全国にある関連会社等規模のスケールが他社とは一線を画す感じです。
特徴的な点として、
ホームページでは、「カーボンニュートラルのビジョン」として、「世界は鉄でできている」というコピーと共に、水素での製鉄技術をPRしており、リーダーとしての取り組みを感じます。また、基本理念にあるように「世界最高の技術」を求めている様子が伺えます。さらに、これまでの社歴での経験に裏付けされていると思われますが、「生物多様性保全」は先進的ですし、「生産性の高さ」も世界トップレベルかと思われます。また、「統合報告書」では、各種の戦略がしっかり検討されている様子が伺えます。
課題としては、
日本を背負っているイメージがあるだけに、取り組みの成果がより期待される部分は大きいと思われます。そのため、「日本全体のCO2排出量の8%を占めている」企業として、実質的なCO2排出量の削減だけでなく、CO2吸収なども考慮する責任はあるかもしれません。また、CO2排出量だけでなく、水使用量や土地所有面積も莫大で環境影響も莫大なので、これまでの環境に対する悪影響に対する回復の責任や環境事故に対する再発防止に留まらない社会的責任があるように思います。環境影響に対する軽減についてもしっかり技術で応えていく必要があるかと思います。特に、最近の千葉での排水事故の問題などでは、他社より優れた再発防止策を提示する必要があるかもしれません。
興味がある方は、日本製鉄のホームページの内容をご覧ください。
伝統ある企業の多くの先進的な取り組みを知ることができます。