「人口維持システム」というと、何か人の道(倫理)に反するようなイメージですが、「地方再生」とか「首都機能移転」とかの根幹であるように思います。
どの都道府県も最重要課題として「人口維持」には取り組んでいる。
では、そのシステムはというと、「企業誘致」や「移住推進」くらいしかないのですが、ただ、「Iオン」を郊外に作って、中心部の百貨店や商店街から人がいなくなるというようなことばかりで、人口維持には寄与していないようなのですが…
農業や水産業が主な産業で、その従事人口が過半数だった時代はそれが人口維持システムで、その後は誘致した大企業がそのシステムに代わった。
都市部と自動車産業などの企業城下町を除けば、人口を維持するのは極めて難しい状態にはあると思います。
地方を応援して地方の人口を維持するという観点もあるかとは思いますが、おそらく維持さえ難しいとなれば、考え直すこともあるんでしょうね。
例えば、農業従事者の公務員化、社会システムの効率化による税率の軽減で移住者増加、大企業の再配置等色々手法はあるかもしれませんが、まずは地方や地域をどうするか、その文化をどうするか、そのつながりをどうするか、議論して、見えていくようにしないとならないようです。
でも、そういうことができていれば今みたいにはなっていなかったとも言えるんですよね。
ただ、このままだと、老朽化したインフラをどう維持するのか、毎年1%は手を入れなきゃならない。当然、廃校や閉鎖などもしなくちゃならない。
つまり、縮小(シュリンク)のシナリオも必要になってきます。
しっかり計画を立てることが必要でしょう。
私は日本の国土からして、比較的地盤が強いとか水害の恐れが少ないとか比較的レジリエンスが強い土地である国土1%で原則居住することがいいんじゃないかと思っています。現在は国土の30%くらいでヒトがバラけて居住しているので、原則居住区だけで言えば30分の1になるので、インフラ含めてその分だけのメンテナンスを考えるようにするのがいいんじゃないかと考えています。
バラけて居住し、インフラを維持させる余裕はどの地方にもないだろうし、都市部もインフラの未来をしっかり考えないといけないでしょうね。継ぎ足し継ぎ足しで賄えればいいんでしょうが、そこはやはり限度があると思います。都市部の居住区やインフラをしっかり計画するためにも前提として人口維持システムは必要でしょうね。
ただ、そんな事可能なのか?
地域を維持するために、それでヒトの安心や安全のために、都市の効率化のためには重要だと思うんですが。