61ー海よりも深い階段って、本当に嫌になる。


62ーでも、未来には、階段って、間違いなく消滅する。歴史上の遺産となる。雛人形も段飾りはなくなる。これは大予言である。

63ーだから、階段という概念も無くなる。だから、現在、階段状のものは全て無くなる。概念も含めてである。エスカレーターもなくなる、神社の参道もなくなる。歴史とはそういうものだと思う。


64ー音楽的に言えば、階段は音階である。上と下がある。どこまでもある。

65ー階段状の臭気は勘違いである、感覚がおかしい。


66ー階段の幅は好みである。狭いのがスタイリッシュという人もいれば、貧乏くさいという人もいる。

67ーどうしても一緒に降りてみたい階段があった。それを告げて、一緒に降りてもらった。一度切り。もう一度一緒に降りたいと思っていたが。降りたかったが。


68ー階段を昇る時、膝に痛みを感じ始めると、自分も長生きしてきたのだなと悦に入ることがある。単に体重が増えていただけだとしても。

69ー煙りが階段を昇っていくとよくいうが、あくまでもそう見えるというだけの話しであって、実際に煙りに脚がある訳ではない。誰だって知っている。チクショー。


70ー歯医者さんが治療の時、螺旋階段の上から降りてきたら、歯痛の患者は、はらわたが煮えるか、嬉し涙を流す。それを理解する歯医者は歴史上まだ存在しない。