パリ協定にあるように、二酸化炭素の排出量を削減するのは先進国の義務であり、発展途上国や中国ではそれ以上増やさないというまでの目標しかない。中国は世界で最も二酸化炭素を排出している国なのだが、ひとまずはそういう協定である。
アメリカやロシアは、今の所、気候変動対応は二の次としている。中東や中米の原油を市場から排除しようとする訳ではなく、発展途上国での原油活用は当面継続しそうなので、パリ協定での目標がさらに高くなる可能性は十分考えられるだろう。(EUは手ぐすね引いて待っている。)
二酸化炭素の排出削減施策としては、風力発電や太陽光発電の増設、都市緑化、都市部での交通機関見直し(自動車から電車、自転車、徒歩へ)、フードロス削減などが主なものであり、まだCCSやCCUといった二酸化炭素を吸収する施策はまだ不確定な施策と言えるかもしれない。
各国の状況は、省エネルギー、電気自動車、自然エネルギーの活用を行ったり、二酸化炭素濃度モニターや枠組みの検討や調整が行われている。IPCCでのワーキンググループや報告書発表は継続されるだろうし、検証の仕組みも調整が進むと考えられる。
太陽光発電や風力発電では、レアメタルなどの資源も含めて、中国製品やドイツ製品が多く採用されそうである。
市民団体としては、先進国を中心に自国の施策推進を促す動きもある。
世界は確実に動き始めている。