最後の年が明けた。幸男さんの声もだいぶ聞こえなくなった。
「時間やコストをかける割には法律ができてないわな。衆議院?解散はムダやし。参議院?存在がムダやわな。まあ、これからは、政治家の政治活動をサポートするのは何人もの秘書じゃなくて、コンピュータとかになるわな。2世議員は親のコネに引きづられそうだから、時代に即した判断には支障があるわな。」心配そうに言った。
課題9 政治の非効率性
かけるコストに対して得られる成果が少ない。実際に政治家と名乗る方や官僚と呼ばれる方はピンとこないかもしれないが、人の使い方、議論の手法、政治課題の検討、立法の検討、政治的議論や判断、そういった政治の本業に集中するための技術の導入が絶対に必要だ。政治家が判断・検討するための道具は技術開発も可能であり、秘書の数は相当削減できる。例えば、AI秘書、児童の議事録作成、行政サービスのモニタリング等。
また、国民の政治への無関心も政治の非効率の要因だ。だから、政治責任は政治家が取るのではなく、国民自身が取るべきだ。政治の失敗を政治家に転嫁するのではなく、国民が検証し、納税等で責任をとるようにすべきだ。国民として良い判断をした人は減税を受けられる等。しっかり考えて、政治に参加しないと自身が損する仕組みは良い。AIはそれを可能にすると思う。
責任は国民自身がとることで、政治家は「国民の代表」という位置付けではなく、国民のサポート的な存在として定義し直す。そうすれば、政治家は「先生」と呼ばれずに済む。議員数も思い切って削減できる。
1ー何百段とある階段のうち、一つだけを3センチだけ低くしたような気色の悪さ、
84ー階段に関する論文を検索したところ、深刻なテーマとお気楽なテーマの振れ幅が大きいのです。何となく予想できる。
全く学校には行かずにペイTVでミュージカルしか見ていなかったリリーは小論文だけで大学に行こうとしていた。目は死んでなかった。
「政治に関心を持つことが難しいわよね。政治は2世議員か目立ちたがりな変人だけが行うようになってる感じだし。政策と国民の距離が遠くて、政治の実感はないわね。そういう状況を継続させてちゃ、政治家が想うままにできる社会でもなくなるんだろうなって思うの。」
もちろん希望はある。
7ーあなたは階段を作る側の人か?作られる側の人か?ぜひとも作る側の人であって欲しい。切に願う。本当に。
図.30 政治の効率化(案)
・政治家は常に少数精鋭化
ー政治家の冠婚葬祭参加;
原則禁止(1親等のみ可)
ー地域・海外の調査;AI活用
ー視察;バーチャルリアリティー等活用
ー政治活動の検証;
定期的にAI検証し、国民に公開
[完]