梅雨明けにもタオルがあるといいわなとしたり顔で幸男さんは言った。
「子育ては、親がするもんじゃねえんで。どんなに親がしたいって言っても親だけに任せちゃダメだわな。動物もそうで。母親だけでもダメで、父親の支援があってもダメ。近所の皆んなで育ててきたんが日本人で。早く元みたいにした方がいいで。近所の皆んなで子を育てたら、子は賢くなるし、気持ちも良くなる、地域も良くなって、強くなる。最近の日本は全くその逆を行っているわな。分かってないわな。」
◆女性参画社会と高齢者
女性参画社会の実現は、「女性の出産におけるハードルを低くする」ことと同意である。
その条件には二つある。一つは、女性が出産から半年以内に職場復帰できるようにすること。もう一つは、託児施設が経済的に負担が少なく24時間好きなだけ使用できることである。
具体的には職場内に託児所を設置すること、ここでは、高齢者や健康な失職者がきちんと教育を受けた後、保育士の指導の下、その託児所で働くのである。
その施設では、24時間体制で保育をする。人数案は0~1歳の場合、保育士1人が6人を見て、高齢者4人は1人を見る。1~2歳の場合、保育士1人が12人を見て、高齢者4人は1人を見る。2~3歳の場合、保育士1人が30人を見て、高齢者4人は20人を見る。3~4歳の場合、保育士1人が30人を見て、高齢者4人は30人を見る。4~5歳の場合、保育士1人が40人を見て、高齢者4人は40人を見る。そうなると、保育士は51万人、高齢者は1265万人が必要となる。
これらの保育士と高齢者に真っ当な給料を支払うと保育士の年収を500万円とすると2兆6千億円となる。高齢者の年収を250万円とすると32兆円となる。現実味がないように思える。
しかし、保育士は現状としてすでに44万人いるので、ほぼ増員は必要ない。また、職場の施設を有効活用すれば施設の設置費用はそれほどの負担ではない。また、高齢者は現在働きたくても仕事がなく失業保険や生活保護を受けているとすれば、また、年金の補填として支払う必要があるとすればその代償としての負担を考慮すれば、現実味も出てくるのではないかと思う。
ただし、女性が預けやすさや高齢者の保育参加を考えれば、職場と住居は近接している必要はある。
20ー金満國家にはクリスタルのビルが一つはあるらしい。ただ、階段までがクリスタルではないらしい。殘念だが。
梅雨明けを嬉しくは思っていないのが手に取るように理解できたリリーはソフトクリームを見つめながら、私に漏らした。
「女性参画社会を推進するために、父親の育児参加を進めることになるんだろうけど。地域社会で子供の面倒を見るようにしないと、生物学的には問題は解決しないよね。
子供はお手伝いをしなくても、ましてや勉強をしなくても、社会の中で役割をになっている。それは次の時代の社会を支えるという役割だと思うの。そのために地域社会には不可欠よね。ただし、孤立した子供たちは、そういう役割を果たしていない。果たせないのよ。それは次の時代の社会の崩壊を意味するのよね。子にしかめやもよ。」
95ー階段が好きなら、ビルの管理人になるのがいい。管理人室は要らない。
41ーカイダンエリマキズグロコナムシ
図.12
日本社会での女性に関する問題点
現在
→本来の姿(案)
1)母親が子供の世話
→地域や社会で世話
2)生まれた時から可愛いことが評価基準→20歳までは可愛いことを評価しないようにする