2022年12月11日(日曜日)
いつもより早い時間帯ですが、
どうしてもこれを乗っけたくて・・・
がん治療を野球のスコアボードに
見立ててました。
松竹一郎。
はじめに。
誰だってがんと言われりゃビックリしてオロオロして、ヒーヒー泣いて。
でもリンパ節への転移もなく、手術でスッパリ取れるようながんは私やステージ4の大勢の仲間に言わせりゃがんじゃない!
少々厄介で面倒くさいタダのデキモノだ。
とっとと取って、娑婆へ戻ればいいだけの話なのだ。
再発の心配?
そんなの時間の無駄。
再発すれば、また取ればいいだけの話しだ。
問題は手術で取れないがんのほうだ。
こいつと闘うには少々アタマが必要となる。
一番大切なのは、まず5年の生存をイメージすることだ。
つまり進行がんのグランドデザインだ。
言っとくが医者には全くこの概念が欠落している。
行き当たりばったりの専門家集団だからだ。
私の最初の主治医のすごかったのは、このグランドデザインをイメージできる数少ない医師であったからに他ならない。
おかげで9回(延命5年)まで闘い抜くことができた。
私に関して言えば延長線に突入した途端、みなさんご承知のとおり緩和行きを命じられて、一旦球場を去ることにはなったが、なぁに必ずこの闘いの場に必ず舞い戻る。
【がんに勝ち負けなし】
そもそも、この試合に勝ち負けはない。
自分が死んだらがんも死ぬからだ。
こっちも命がけだが、がんも命がけだ。
こちらから点を入れることもない。
ひたすら0点で抑えるのみの投手戦となる。
こちらのピッチャーは抗がん剤のみ。
ポイントは副作用をどう抑えるかだ。
向こうは増悪、遠隔転移、そのほかいろいろな攻撃を仕掛けてくる。
進行がん患者にとって、1回の表裏をどう闘うのかがもっとも重要なカギとなる。
【医者は野球の監督ではない】
別に野球に限ったことではないが、野球をやったっことのない人間に野球の監督ができるはずなどない。
主治医を野球の監督となぞらえていいのかどうかもわからないが、抗がん剤を試しにやってみたことも、副作用の辛さも体験したこともない医者に云々言われるのは笑止千万だ。
ユーチューブでがんの専門家を名乗る宮崎のおっちょこちょいのとっくに臨床の現場から離れてる酒好きのオッサンがいるけど、アホとしか言いようがない。
がんの専門家はがん患者に決まってる。
監督は俺がやる。
アホはすっこんどけ!!ボケ!!(黒松竹一郎)
【小さくなってもがんは消えない】
「抗がん剤でがんを小さくすることはできても、消えてなくなることは絶対にない!それだけは絶対忘れないでくださいヨ!」
私の最初の主治医ははっきりと私にそう言った。
たとえ消えてなくならなくても、粘り強くひたすら小さくすることに集中すればかならず次の一手が見えてくる。
9回まで闘い抜くポイントはまさにここにあると言っても過言ではない。
化学療法の現場では医師はとにかく抗がん剤でがんを消そうと躍起になる。
そのためなら、副作用で患者がどうなろうとお構いなしだ。
だからみんな途中で脱落してしまうのだ!
がんのせいではなく、副作用のせいで・・・。
【ニンジンジュースなんかで治る訳ない】
かくいう私も一時期は嫁に作ってもらってせっせこ飲みはしたが、こんなもんで治ったら誰も苦労はせんワ!
宣伝してる元がん患者とかは全部商売!!
そもそもがん患者でもないし、もう詐欺師スレスレの輩と思って間違いない!
言葉だけは上手だったりたりするからだまされるナヨ!
どうせ飲むならもっとマシなものいくらでもある!
「こうしたらがんが治った」という本もぜ〜んぶウソ!
現実がそんなに甘くないことは、みんなが誰よりも知ってるはずだ(黒松竹一郎)。
【障害年金は絶対もらおう!】
治療も大事だがお金も大事だ。
命の次だからね!
私が5年間で使った医療費が2度の手術も含めて約2500万円。
3割負担や、高額医療制度のおかげで実際に手元から出て行ったのは約500万。
ほぼ同額を障害年金で取り戻したので、結局タダで済んだ。
お金を出してくれたのは国ではない!
毎月せっせと社会保険料を収めてくれている人たちのお金だ。
がんであろうとなかろうと、結局そういう人々に支えてもらっていることを私は忘れない。
障害年金受給にはもちろん条件があるが、思っているより敷居は低い。
がんがらみで受給しているのは全受給者のわずか3%だ。
少なくとも厚生年金を納めて来た人なら、半年以上の人工肛門(永久も)なら100%、オキサリプラチンの末梢神経障害でも絶対もらえる。
ほかにも該当する副作用は一杯ある。
わからなければ私に聞いてほしい。
社会保険労務士に頼むとけっこう手数料を取られるから注意して!
私ならお金などかからないからね。
ポイントは病院からの請求書や資料を絶対に捨てないでおいておくこと。
これに尽きる。
これが私の5年分の請求書(領収書)のファイル。
これのおかげで年金事務所から要求された情報をわずか1時間ですべて揃えることができた。
こんな大事なものをポイポイ捨てるようではがんと闘う資格はないと肝に銘じるべし!
【近未来にも目を向けるよう】
今は頼りない抗がん剤ばかりだが、分子標的薬や、免疫チェックポイント阻害薬のようにカシコイ薬がここ数年で出てきたおかげで、ステージ4でも延命できる人が確実に
増えた。
今後はiPSを利用した免疫治療薬や、光免疫療法、ウイルス療法の研究の成果が新たな臨床治療薬として我々の前に現れるのは間違いない。
今ある抗がん剤だけがすべてじゃないことを忘れないで欲しい。
私も調べられるだけこれからも調べ続ける。
自分が緩和に移ったからといって、がん治療薬に興味を失ってなどいない。
最後に。
新しい抗がん剤の恩恵に預かるには、なによりPS(パフォーマンスステータス)を落とさないことだ。
でなければせっかくのチャンスを逃すことになりかねない。
日々の体重、血圧等々をしっかり計って書き残す。
食べれる人はとにかくしっかり食べろ。
自分でしかできない作業をつづけることこそが5年生存に欠かせない条件だ。
家族をはじめ、自分のまわりの人々のチカラを借りて長い試合を勝ち残ろう!
諦める理由などどこにもないのだからネ!
今日は明るい内に1本挟ませていただきました。
どうしても書きたかったのです。
この話はまだまだ続きますし、続編も書きます。
もちろん夜の部も書きますよ。
晩ご飯は兄夫婦が天下一品に連れて行ってくれるので。
楽しみで〜す!
松竹一郎。
私のがんは消えている。
(俺は奇跡のラッキーマン!)
ツイてる。
消えてる。
うれしい。
たのしい。
ありがとう。
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俺はあなたと話したがってる。