おはようございます。

奨です。




今日は本の紹介です。

全脳思考/神田 昌典


この本は、500ページぐらいある分厚い本で、

少し構えていましたが、内容がわかりやすく、

意外と読みやすい本でした。
(読む時間はかかりましたが・・・)


奥が深いので、何回も読む本にしようと思いました。


メインのテーマとしては、これからのマーケットは、
単なる論理ではなく、感情や人間性に訴えかけていくことが、
重要であるということを書かれています。


情報社会から、知識社会への変化による、

さらなる創造性が人・社会を動かしていくということ。
そして、論理的なことよりも、共感に訴えかける大切さや、

ストーリーに引き込むマーケットの作り方
などが学べる本であると思いました。



その中で、一つのテーマを掘り下げたいと思います。



それは、『マネジメントの「桃太郎理論」』というもの。




「桃太郎」は、マネジメントの最適な教科書という。



物語としてはご存じのように、
桃太郎が旗を揚げていると、
「きび団子を一つください。お供しましょう」
と最初にイヌが現れる。
次にあらわれるのがサルである。
最後に現れるのがキジである。
そして、鬼ヶ島へ鬼を退治しにいくというもの。




組織のマネジメントの観点からみても、
それぞれが役割を持っているという。



「桃太郎」は長期的なビジョンを持ったリーダー。
世の中を変革する「起業家」の象徴。


「イヌ」は「実業家」の象徴で、
目標を実現するために実現的なプランを策定し、
実行していく能力に長けている。


「サル」は知恵に秀でてて、
企業における「管理者」を象徴する。
実務家であるイヌが立てた計画に穴はないか、
もっと規則正しく、効率よくできる方法はないかと考える。


「キジ」は「政治家」の象徴で、
プロジェクトの進行を長期的な視野から効率化することできる。
チームメンバーが対立する前に、それぞれの立場を立てて、
うまくまとめ上げたり、根回しをしたりすることに秀でている。
誰よりも回りの人物、そして人間関係を観察している。



それぞれの特徴を更に掘り下げると・・・



「桃太郎(起業家)」はとにかく、アイデアを出しまくる。
人の意見を聞かずに、しゃべりつづける。
言うことがコロコロ変わる。
混乱が大好きで、一度できたものをヒックリ返す。
星一徹型人間。ドリーマー。


「イヌ(実務家)」は、魔法のように起業家の夢を現実化する。
現実に結果を出すことを重視。
日常的に業務をスムーズに回すことに

専心しているので、統合者とは宿敵同士。
起業家とは気が合うが、ときとして謀反を起こす。


「サル(管理者)」は、混乱が大嫌い。
すべては規則どおりに動き、予測できる日常をこよなく愛す。
数字に細かい。
休日は絶対に取り、定時に出勤、定時に帰る。
起業家とは水と油の関係。


「キジ(統合者)」は、簡単に言えば、政治家タイプ。
根回しをして、誰もが納得することを行う。
社内では目立たないように見える。
しかし、この人がいないと社内は分裂。


組織の発展とともに、

桃太郎と同じようなパターンで人が集まってくることが理想だそうです。



桃太郎の4つのキャラクターを理解すれば、
プロジェクトを進める過程で生じるさまざまな課題に

適切に対処できるようになるらしいです。


自分の属する組織で、あなたと周りの方は、

どんな役割を持っていますか。

けっこうわかりやすく、イメージがしやすいですよね。


ただ、集まる人によっては、自分の役割は変わることもあるらしいです。



私は、元々、数字や論理を扱うエンジニアということもあって、
「サル」の傾向が強いと思いました。



何かの参考にしてみてください。




■共感したところは、以下の通りです。
 (長文ぎみなので、興味があれば、以下読んでみてください)


・知識社会では、
 比較されるポジションをわざわざ狙うのは
 愚の骨頂なのである。


・知識社会では、
 顧客に新しい世界を見せることができた先駆者は、
 常に語り継がれるブランドになる。


・ライバルに勝つという小さな競争ではなく、
 顧客のマインドを勝ち取るという大きな競争をしなければならないのだ。


・軍隊式に命令しても、
 論理的に説得しても、
 担当者が納得しなければ、
 スムーズに動き出すことがなくなってしまったのである。


・共感は、
 他社と差別化し、
 付加価値を生んでいくための必須の条件となった。


・未来を明確にイメージできるほどに
 思考のクオリティが高まれば、
 行動しないほうが難しい。


・営業している会社は、
 もはや時代遅れ。
 営業しなきゃならないようじゃ、先行き暗い。


・つまり、
 「好印象をもってもらう」
 +「常に話題にされる」
 +「ウェブで検索される」の三つを
 同時に実現することが、
 ネーミングの目的になる。


・買い手を魅了する企業になるためには、
 「株主様のために」「お客様のために」と言うより、
 「地球のために」と言っているほうが有利であるということだ。


・現在の買い手は、
 「より豊かな生活のために買う」のでも、
 「自分をよく見せるために買う」のでもなく、
 「本当の自分らしくなるために買う」ようになってきているからである。


・物語に吸い込まれる。
 これと同じ事が、営業せずとも
 顧客が集まる事業では起こっている。
 ネーミングに注意を引かれ、
 タグラインで興味が高まり、
 答えを探そうと検索エンジンに
 入力したときから、今までとは
 違った新しい世界が始まる。


・「真の美は、行動を伴う」


・分析と物語の双方を取り入れたとき、
 ビジネスは突然、生命を得たように勢いづく。


・人ひとりに対する深い共感・理解は、
 ときとして大勢を巻き込んでいくことも
 できるほどのパワーを持つ。


・ブランドは何かを考えると、
 熱心なファンの数である。


・正しい論理で、逆風はなくせない。
 その現実をわかったときから、
 優れたチームマネジメントができるようになる。


・私の意見では
 「顧客視点で考えろ」というのが、
 そもそもの間違い。
 頭で考えるのではなく、
 身体で感じることが大切なのだ。


・仕事は生活のための収入を
 稼ぐだけではなく、
 人間的な成長にダイレクトに
 資する最良の活動であることが
 明らかになるだろう。