怒涛の2013年、そして、すぐ始動します! | 加藤慎吾 Official Blog

怒涛の2013年、そして、すぐ始動します!

明けましておめでとうございます。
三が日の最終日、身体を休めながら、
今晩実家で食べる鍋の事を思い腹を鳴らしながら、
指の赴くままに文章をしたためております。

いやぁ。2013年が、終わりました。
文字通りあっという間の1年で、色々とありました。
個人的なことも含め振り返ってみると・・・

劇団員となることが決まったのが2012年末。
正月早々、実家からトンボ帰りし、HP用のプロフィール写真を撮りました。
あの写真が眠そうなのは、始発の新幹線で東京に舞い戻ったので
リアルに眠かったからです(^^;

それから2月に短篇作品集「ヤバイ!帽子忘れた!何か代わりのモノない?」
5月に本公演「仏の顔も三度までと言いますが、それはあくまで仏の場合ですので」
7月に客演、アクトパスガーデン旗揚げ公演「カット」出演、
8月、「死が二人を分かつまで、愛し続けると誓います」で黄金のコメディフェスティバル優勝!
9月、BS日テレで放映され、初めてと言っていいTVでのドアップ。光栄でした。
10月に初の劇団イベント「風雲!チキン野郎城!」でディープインパクトヘアーになり、
12月、念願のシアターサンモール進出!銀蛸に扮する・・・

うーん、てんこ盛り。
フッキーはもとより、先輩のCR岡本物語さんも単独ライブなどやってるので
もっともっと忙しかったと思うんですが、僕もなかなかに忙しい、
その忙しさがありがたい1年でした。

この1年で、何が一番胸に残っているかと言えば・・・
やはり何と言っても、12月公演で主人公の木村オサムを演じられたことです。

初のシアターサンモールという300人規模の劇場での公演。
実は、かなり前から決定していました。
自分たちが、果たしてそこで満足していただける作品をお届けできるのか。
客席を埋められるのか。自分たちの力は通用するのか。
常にそれを念頭に、すべてをそこに繋げるために走ってきた2013年。
コメフェスも、優勝が絶対命題でした。
シアターサンモールをパンパンにし、かつ、最高の作品をお届けする。
劇団員全員がそれを目指す中で与えられた、主役という責任。

ですが、不思議とプレッシャーのようなものはありませんでした。
ピンとした緊張感と責任感は常に感じていましたが、
こう、いや~な不安とか、どうしよう、という心配は皆無。
それはやはり、脚本がしっかりしていたからでしょう。
そして主人公の木村オサムが、とんでもなく魅力的だったからだと思います。

これなら、いける。

確信を胸に、迷いなく稽古に入ることができたから、
何の不安もなく、とにかく良い作品を作るということに集中できたのだと、
主宰にして脚本・演出の吹原に、感謝したいと思います。

結果として、個人的な実感を言えば、
舞台を始めて10年、ようやく、本当に“役を生きる”ことができた気がしています。
演じることの先にある、この感覚。
オサムが自分の中に生きているのか、自分がオサムに入っていったのか。
なんと表現したらいいかわかりませんが、“役を生きる”ってこういうことなんだ、
という感覚になれたことは、僕の役者人生で恥ずかしながら初めてで、
その意味で、今回の「銀ダコ」は、オサムは、
僕の中で永遠に忘れられない、大切な大切な作品、そして役になりました。

そしてそれが伝わったときの喜びは、もはや言葉にはできません。
終演後ロビーで皆様にご挨拶させていただく中で、

「オサムの心根が伝わってきて、涙が止まらなかった」
「オサムが可愛くて、純粋で、誰よりも優しくて、
 そのオサムが自分を犠牲にして・・切なかった」

という沢山の声をいただき、
木村オサムという稀有な優しさと強さを持った最高の主人公を
自分はきちんと客席に届けられたのだ、ということが、嬉しくてたまりませんでした。

そして、その木村オサムをこのように演じ切れたのは、僕一人の力ではありません。
8・9割方、みんなの支えがあったからです。
オサムの頭、手は、無くてはならないもので、公演の実に2か月以上前から、
しっかり採寸しフィットするものを、稽古の始めから装着することができました。
造形の渡辺さん、ありがとうございました。

稽古期間中、次々と表面化するオサムの身体の諸問題に
すぐに対応して、バージョンアップを重ねてくれた岡本さん、
本番幕が開けてからも、常に修復作業が必要で、休む暇なく従事してくれました。
劇場でのその作業場は、「岡本工房」と呼ばれたほどでした。
岡本さんの存在なくしては、オサムは誕生することすらできませんでした。
そして、岡本さんを手伝ってくれた、辰己くん、青山さん、ありがとうございました。

衣装も、オサムのためには袖のたくさんある特殊な服が必要でした。
色んな工夫を凝らしてくれたサイトウさん、高橋さん、ありがとうございました。

オサムは手が多く、それぞれの手を連動させる仕掛けになっているため、
劇中の衣装の着替えも常に手伝ってもらわなければいけませんでした。
早替え・衣装のプリセット・衣装についた銀のドーラン落としなどなど、
僕の代わりにやってくれた、高橋さん、仁田原さん、あきこ、宮原さん、ありがとうございました。

今回、シーンの転換は殆ど暗転がなく、4つの台を出し引きすることで表現しましたが、
あれ、全部裏で役者がやっていたのですが、オサムはやれません。
全員が、呼吸を合わせて、自分が出ていなくても、シーンを作る心意気で
出し引きしてくれました。これも、作品にとってとても重要なことでした。

キャスト、スタッフ、関わってくれた全員が、
一つの作品を創り上げ最高のものをお届けするために、まさに一致結束して、
「銀色の蛸は五番目の手で握手する」がお届けできたこと。
本当に本当に、全員に、感謝の言葉しかありません。
最高の2013年の締めくくりとなりました。


本当に指の赴くままに書いてきたため、長くなってしまいましたが、
2013年は、実に充実した、楽しい1年間でした。
今年もさらに頑張って、もっといいものをお届けできるように、
加藤慎吾、頑張っていきます。
どうぞ、よろしくお願いいたします!!!

そして2014年、早速1月から始動します!
そのお知らせは、また明日、更新しますね♪