デザイン書道家の高田です。
先日、毎月開催しているデザイン書道のオンラインセミナー、第10回目を行いました。
今回は、事前に出していたお題「星空」のライブ添削です。
参加者のみなさんに作品を事前に提出してもらい、オンラインで添削と実演を行いました。
ちなみに今回は、開始前にペンタブレットが動かなくなるトラブルがありまして。手書きの書き込みはマウスで、という少しバタバタしたスタートでした。
「星空」をどう表現する?
星空と聞いて、どんな景色を思い浮かべますか。
満天の星、夜空を横切る流れ星、静かに光る一つの星。同じ言葉でも、頭に浮かぶ景色は人それぞれだと思います。
今回の作品は5点。ロゴのように書いたもの、流れ星を思い浮かべたもの、一画一画を星に見立てたものなど、どれも「星空」の見せ方が違っていました。
同じお題でも、何を見せたいかによって文字の形も線も変わります。そこがデザイン書道の面白いところですね。
夜空を流れる星を感じさせる「星空」
■文字のイメージ:モダン
■表現の意図:夜空に流れ星をイメージして書いてみました。
「星」と「空」の線を払って、流れている感じを出しているのがいいですね。星を左に傾けているのも、右へ流れているように見せたいという狙いなら、すごくいいと思います。
ただ、全体を見ると気になるところがありました。
- エの横線が右下がりで、少し悲しい印象に見える
- 上は左を向いているのに、下は右を向いているように見える
- 軸が上下でずれている
右上がりに書くと、文字は左を向いて見えてきます。軸も、上が右にあるなら、下も右へ寄せるとバランスがよくなります。
もう一つ、星の「日」と「生」は、丸くしすぎると流れている感じが出にくくなります。少し楕円気味にすると、動きが出やすいですね。
それを踏まえて僕が書いた作品がこちら。
星は横長の楕円にして、少し角をつけました。角をつけてかすれさせることで、スピード感を出しています。
星の払いの先に「空」の一画目が来るようにして、星から空へつながっている感じにしたのも工夫の一つです。
空の軸は右にずらし、最後の線は右だけ長く書いて変化を付けています。
イメージをつけたのは星だけにしました。全部にイメージを詰め込まないほうが、流れ星が引き立つからです。
線の強弱で夜空の雄大さを出した「星空」
■文字のイメージ:モダン
■表現の意図:筆脈、強弱をつけて夜空の雄大さ、星空の動きを表現しました。
こちらは、線の強弱がしっかりついていて、筆脈も出ているのが本当にいいですね。全体のバランスもよく素晴らしいです。
あとは、もう少し崩しがあると、さらによくなります。
星と空の一番下の横線は、長くしていていいですね。
「空」は左右対称に近い形です。軸を左右どちらかにずらしたり、一部を少し長くしたりして、左右対称を崩すといいですね。
それを踏まえて僕が書いた作品がこちら。
元の作品は上のほうが少しカチッとしていたので、僕は勢いに任せて書きました。
「空」は上を長くしたとき、下は長くしないことが多いのですが、今回は上は右、下は左を長くしてみました。上下で長いけれど、左右でずらすことで変化をつけています。
ただ、そのぶん「空」が少し読みにくくなってしまいました。やりすぎかな、という反省も残っています。
お題が抽象的だと崩し方に迷う
ほかの作品でも、勉強になる場面がたくさんありました。
星空は、自由な分、どこをイメージするかで迷いやすいお題です。でも、迷った分だけ作品の個性が出ました。
参加してくださったみなさん、ありがとうございました。来月はどんな作品が届くのか、今から楽しみにしています。














