和尚の子たちのデンデケデケデケ 「青春デンデケデケデケ」に光る海あり


山車、神輿、ちょうさ、壇尻・布団太鼓 千歳楽の太鼓山行く


銭形の砂絵が海を見ている町 財田川流れる古き町並み


寛永寺通宝掘られる砂浜に春夏が過ぎ秋冬も過ぎ


ぴちぴちと跳ねる魚が網にいて また市場にもいたあの頃は


箕浦の駅舎に立てば夕日の駅 金色に染まる燧灘見ゆ


観音寺、箕浦走る予讃線 海に沈んでいく夕日あり


砂浜はどこまでも続くかのようだった 仁尾の海から見る紫雲出山


近海を工場群で埋め立てて 近代という魔は入り込む


もうとうに遠い夢とさえ成り果てて スーパーに並ぶ魚の養殖魚類の多さよ


ぎらぎらと肥え太りたる魚かな 魚と言えど魚と言えず


海老や蝦蛄、笊一杯に茹で上げて おやつに食べていた戦後すぐの頃


瀬戸内の鯛が養殖じゃなかった頃、近海物と分けられない頃


海の幸、山の幸にと恵まれた神戸に生まれ魚も肉も好き