花火 4 | 櫻葉妄想Story〜陽だまりの中で〜

櫻葉妄想Story〜陽だまりの中で〜

大好きな櫻葉ちゃんのお名前でお話を書いています。
個人で楽しむために書き始めたものなので
苦手な方は御遠慮下さいませ。






このお話は、妄想です。
実際には有り得ない設定なので、おかしいなぁって気になる方は引き返してくださいね。



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「待って、雅紀。」





「遅いよ〜、翔ちゃん♪」





こんなにはしゃぐ雅紀を見たのは久しぶりだ。
引かれる手をみながら俺まで嬉しくなった。





「遅くねぇよ、ほら行くぞ!」





俺の方が少し早く先になると、ムキになった雅紀が手を離して走り出した。
その先にはたくさんの人が見える。
あまり目立つと…。





すぐに視線を向けられるのがわかった。

「…ねぇ、アレ…」 「まさか…でも…」

ヒソヒソ話が聞こえる中をすり抜けようとして足早になる。
本当なら自由に歩きたいけど…。





「雅紀…。」





小声で雅紀を呼んで引き止めた。





「ちょっと変装でもしないと。
帽子被るか?メガネかけてみるか?
それとも一旦、人目につかない所に…」





そう言いかけると、雅紀が笑って首を振った。
なんで?





「いい、このままで大丈夫。」





「だって気づかれて…」





「そんなの…分かっててきたんだよ?
顔見られたらバレちゃうのわかってたじゃん。
それでも来たかったんだよ、翔ちゃんと。」





そして、ニコッと笑って、





「行こ、大丈夫だから。」





雅紀はまっすぐ歩いた。
俺の背中にそっと手を添えて。





案の定、すぐに気づかれて話しかけられる。
都会みたいに囲まれて歩けなくなるほどでは無いけど、やっぱり常に話しかけられて、引き止められて触られて…。
でもそんなのもすぐに無くなることになった。





「あ〜、こんばんは〜。」

「今日は、翔ちゃんと2人で…」

「花火が楽しみで〜♪」





キャーキャー聴こえていた声は、段々と声をかけるだけになった。
やっぱり雅紀はすごいと思う。
最初は、こんな所にどうして…とか、何しに来てるのかとか、2人なのかとか細かいことを聞かれたけど、その度に雅紀が返していくとそのうち遠目から声をかけられるだけになっていった。





「あら〜相葉くん、今日は2人?
おいでおいで、美味しいよ〜、持ってく?」

「もうそろそろ花火が上がるよ…ほら、あそこ どう言ったらいいかね、よく見えるところ…」

「今日は2人で来たの?仲良いね〜。」





声をかけられて、あの笑顔で返していくうちに、お祭りの賑やかな空気に上手く溶け込んでしまった。
雅紀だから変わったんだと思う。





祭りの雰囲気をたっぷり堪能して、もうすぐ上がる花火を見るために場所移動を始めた。
2人で並んでゆっくり歩くなんて、普段の生活ではなかなかできないこと。
それがここでは気にせずに出来た。





「お前…凄いよな。」





「ん?俺だけじゃないでしょ。」





「え…?」





「翔ちゃんも。
翔ちゃんもニコニコして話してたじゃん。
おばちゃん達が翔ちゃんみて、翔ちゃんを触って…あ〜、俺の翔ちゃんなのに〜!!って。」





「は?」





「いや〜、翔ちゃん取られそうで、少しだけイラッとしそうだった…ハハハハ〜♪」





2人だけになると本音も出るらしい。
結局、祭りでいろいろな食べ物をもらったり買ったりして、今はおばさんに聞いていた人気が少なくて花火が見える場所に向かって歩いている。





「花火が見える所までどれくらい?」





「おばさんから聞いていた所はすぐ…」





〜〜     ヒュ〜……ド〜ン!!





2人で空を見上げた。





「うわぁ〜っ!!
翔ちゃん、花火っ!!花火っ!!!」





でっかい花火が見えた。
音と振動を身体で感じる。
懐かしくて、ワクワクして、そしてどこか切なく感じた。





「翔ちゃんっ、急ご!!」





「あぁ、もうすぐだから行くか。」





2人で並んで両手に袋をぶら下げて、音と振動を感じながらおばさんから聞いてる場所まで急いだ。