どうも、
翔です。
明けまして令和でございます。
平成最後の当ブログの記事は「『今年はブログを更新する』宣言」となりました。
あの宣言からはや4ヵ月。
ついに平成のうちに当ブログを再開することと、
カントリー・ガールズがギザギザハートの子守唄をパフォーマンスすることは叶いませんでした。
悲しい話です。
さて、
東京五輪が目前に迫っている中で、今年行われる世界選手権を追いながら
しばらくは今年行われた大会から演技を紹介する旨の記事をアップしていきます。
そんな中、今年に入って早速ユル・モルダウアーの鉄棒に動きがありました。
ユルの鉄棒といえば、キレのある車輪に加えて中盤に持ってくるコバチ、さらに安定して止まる着地と、大変華のある演技構成です。
AA(個人総合)を戦う中で、最終種目である鉄棒がバッチリ決まった時には会場のボルテージも最高潮。
そんなユルは、シニアデビューした2017年から鉄棒の構成は変えてきませんでした。
しかし、シーズンが明けた今年のアメリカンカップ。彼は鉄棒でとある変化を見せます。
①ヤマワキ(後ろ振り上がり伸身上向きひねりとび越し懸垂)【D】
②エンドー(前方開脚浮腰回転倒立)【B】
③ツォ・リミン(前方車輪1回ひねり片手大逆手後ろ振り上がり1回ひねり逆手倒立)【C】
④アドラー1回ひねり片逆手倒立(前方浮腰回転振り出し1回ひねり片逆手倒立)【D】
⑤アドラーひねり倒立(前方浮腰回転振り出しひねり倒立)【D】
⑥コバチ(バーを越えながら、後方かかえ込み2回宙返り懸垂)【D】
⑦後方片手車輪【B】
⑧クースト(後方飛び車輪1回ひねり)【C】
⑨後方とび車輪1回半ひねり片大逆手握り【C】
⑩フェドルチェンコ(後方伸身2回宙返り3回ひねりおり)【F】
Dスコア5.5
なんということでしょう!
これまで終末技に【D難度】の伸身ムーンサルト(後方伸身2回宙返り1回ひねりおり)をやっていたユルが…
伸身の新月面を飛び越して【F難度】のフェドルチェンコ(後方伸身2回宙返り3回ひねりおり)を実施してきたじゃありませんか!
実は彼はジュニア時代から、もっと言うなれば14歳の頃からフェドルチェンコ【F】を実践で実施しているバケモノなんですね。
《こちらは2011年のビザチャンピオンシップスより》
しかし2013年を最後にフェドルチェンコ【F】は実施されなくなりました。
その替わりに彼がやっていたのが伸身ムーンサルト【D】。
3回ひねるフェドルチェンコ【F】に対し、伸身ムーンサルト【D】は1回ひねりです。
難度は低くなってしまうのですが、ユルの場合、伸身ムーンサルト【D】で着地を止める割合が格段に高かったのです。
ユルの鉄棒はそもそもDスコアが高くないのでEスコア重視の演技という印象がありましたが、
ここへきてかつてのフェドルチェンコ【F】に戻してきたのは、やはりロシア・中国勢を見たうえでのDスコアへの懸念なのでしょうか。
華やかな割に点数が出ないユルの鉄棒が、フェドルチェンコ【F】を入れることによって一筋の光が見えたのではないでしょうか。
過去の映像を見ると、トカチェフ【C】やコールマン【E】、更にアドラー1回ひねり両逆手倒立(前方浮腰回転振り出し1回ひねり両逆手倒立)【E】もやっていますし、案外技が豊富なんですよね。やらないだけで。
今年のユルはかつてのユルの華やかさが戻ってきていて嬉しいんです。
僕が一目見て衝撃を受け何度も何度も動画を繰り返し見て、シニアデビューを心待ちにしていたあの頃のユルが今また戻ってきているんですよ。
あの頃のまんま大人になってくれたのがうれしいんです。
14歳でフェドルチェンコをやっていたユルですが、
15歳で不良と呼ばれたこちらの曲をどうぞ
《ギザギザハートの子守唄/カントリー・ガールズ》