ちびタンクのひとりごと -13ページ目

ちびタンクのひとりごと

大好きな旅のこと、心理学・スピリチュアル・ヨーガのこと、日々の気づきなどをつぶやいています♪

長くなったので2話に分かれています。


ーーー


【Day82 2025.11.24 ベレス・マラガ滞在三日目】


ベゴのお宅に泊めてもらう調整した日、私はベゴにもう一つお願いをしていた。

それはベゴの町のタトゥー屋さんの予約だった。

ベゴに初めて会った日、私は彼女の左足の土踏まずの上に入れたタトゥーを見て、惚れ込んでしまった。

それはホタテ貝をモチーフにしたカミーノのシンボルだった。

膝の痛みでアルフセンに滞在し、サンティアゴまで歩くことを諦めた日、私はベゴにどこでそのタトゥーを入れたのか聞いた。

カサレスまで3、4日歩いたら日本に帰る覚悟をした。

帰国の前にベゴのところまで行き、ベゴとお揃いのタトゥーを入れようと本気で考えていたのだ。


サンティアゴへの歩きを終えてベゴの元へ行く。

あの頃から考えると、そのことは本当に奇跡のようだ。

ベゴは11月24日の11時に予約を取ってくれた。


私はベゴと反対の足の同じ場所に、同じデザインを入れたいと考えていた。

しかし、聞けばベゴは娘さんと一緒に、そのタトゥーを入れたのだという。

娘さんとお揃いでは申し訳ない。


そうだ。

場所は痛めた膝にしようか。

そんなことを思いつくが、骨の近い場所にタトゥーを入れるのは激痛で、膝に入れるのは難しいと聞く。

なるべく膝に近い、右足の脹脛にしようか。


デザインは、、、


私は自分へのお土産にサンティアゴで黄色い矢印のペンダントを買っていた。

Caminoペンダントをオーダーしたのだからもう必要がない気もしていたが、黄色い矢印を見ると心が動いてしまうのが歩きびとの性なのである。

早速、朝のウォーキングタイムにつけて行ったのだが、その日のうちに落としてしまった。

いつも付けていたluckyペンダントとは違うフックの絡みに、慣れないなとは思っていたのだが、まさか1日で失くすとは。


サイモンのバッチといい、新しいペンダントといい、どうして私はこう失くし物が多いのか。

もう二度と、黄色い矢印を失くしたくない。


そう思ったとき、黄色い矢印のタトゥーはどうかと頭に浮かんだ。


しかし矢印だけ?


物足りないだろうか?


施術は翌日だというのに何一つ決められなかった。


私は生ハムパーティのオラクルカードタイムにそのことを尋ねてみた。

しかし答えはなんだか的外れで、はっきりした答えは出ない。

それでイマが教えてくれたChatGPTのタロットカード占いで聞いてみた。


“カミーノを歩き終わり、タトゥーを入れようと思っています。

デザインはホタテ貝のモチーフか、黄色い矢印か、あるいは両方か、どれが良いと思いますか“


少し時間をおいて出てきたchatGPTの答えはなんだかごちゃごちゃいろいろ書かれていたが、結果はこうだった。


🌟 結論:あなたに最も調和するデザインは…


👉 シェル(貝殻)+ 矢印の “両方” です。


太陽・ペンタクル6・カップのエース の組み合わせは

“二つの象徴を一つにまとめることで生まれる調和” を示しています。


しかも、シェルは 魂の旅路の記憶

矢印は これから進む方向と意志


あなたの Camino は

「過去の歩み + これからの道」

この2つが一つになるとき、最も美しく響きます。


過去の歩み+これからの道


その言葉が気に入った。

私は二つのモチーフを入れることに決めた。


場所は、、、

脹脛ではなく、太ももはどうだろう?

膝に近い内側にして、矢印を斜め下に入れれば、痛めた膝を指してくれるはず。



11月24日

ベゴは今日、仕事である。

出かけるベゴを見送るため玄関に向かう。

”よく眠れた?“と聞くベゴに、

”うん。でも朝5時に起きてタトゥーのこと考えちゃった”

“まだ決めてなかったの?“とベゴは笑う。

“うん。でもほとんど決まった。あとはタトゥー師さんに相談する“

“入れたら写真送ってね”

そう言ってベゴは仕事に出かけた。


ベゴを施術したタトゥー師さんは独立していて、私はタトゥー屋さんではなく個人のお宅を訪問することになった。

おかげでかなり安く施術してもらえる。

マンションの一室のボタンを押すと私を迎えてくれたのは若いお嬢さんだった。

しかし彼女は私の要望を聞くと、検索した画像からサクサクとデザインを抽出し、全体のバランスを見ておすすめの大きさや配置を整えてくれた。

その手際の良さに驚かされる。

概ねのデザインが決まると、彼女はそれを写し紙のようなものに印刷した。

それから大きさや向きや場所、墨の太さなどを少しづつ調整して、いよいよ施術に入った。

少し痛みは伴うものの、ものの10分でタトゥーは完成した。


想定外のこともあった。

膝近くの太ももは、足を曲げり座ったりしたとき、タトゥーが大きくなり形が歪む。

しかも彼女のところではカラーは入れられないとのことで、矢印を黄色にすることはできなかった。


それでも私は出来上がったタトゥーを思った以上に気に入った。

矢印の黄色は日本で入れても良いし、次に歩く時でも良い。あるいは黄色人種の私には必要ないのかもしれない。

まだ完成途中と思えることも面白いではないか。


何よりも私の元にはシェルがあって矢印がある。

それを失くすことはない。

それが嬉しくて、いつまでも見ていたかった。


ーーー

つづく