Con te Partiro ーvia Francigenaへの招待状ーvol.22 | ちびタンクのひとりごと

ちびタンクのひとりごと

大好きな旅のこと、心理学・スピリチュアル・ヨーガのこと、日々の気づきなどをつぶやいています♪



いろいろな人がきぬママの人生と交錯していく中で、私ときぬママとの関係はどんどん濃くなっていった。


23区内の駅から徒歩5分にあるとは思えない、一見鬱蒼としたあの小さなお家の2階で、私たちは本当にいろんなことを話した。


仕事のこと、友達のこと、家族のこと。

時に家族のことを話すといつも涙をこぼしてしまう私に、きぬママは呆れるでもなく、いつまでも私の話を聞いてくれた。


特に2012年3月31日のことは忘れない。

当時、私は一足遅れで心理学の研究コースを終え、終了レポートを書いていた。

私はその時、彼氏のことを家族に話せないことに悩んでいた。それでそれをレポートのテーマに置いたのだ。


その話を始めたら涙が止まらなくなってしまった私にきぬママは、「あなた、赤の他人の私にはこんなに何でも話してくれるのに。時に家族って、本当に難しいものね。」と、慰めるでも助言するでもなく、ただ感じたままを話してくれた。


確かに赤の他人なのだが、私にとってきぬママは、どんな私でも受け入れてくれる、唯一無二の理解者だった。

いつも私の味方でいてくれるという、絶対的な安心感があった。

それはまるで、子どもが親に言えないことをおばあちゃんに打ち明けるような、そんな関係性だった。

実際の祖母は私が小さいときに二人とも死んでしまったから、私はそういう存在を、心から求めていたのかもしれない。


その日の帰り、私は意を決して実家に電話した。そして彼のことを打ち明けた。

それから紆余曲折あったものの、翌年の2013年11月、私はその彼と結婚した。


ーーー

↓前回のお話し