翌朝10時半。
朝から、肉まんと中国粥をたべてご機嫌の私。
今日は観光して、100万ドルの夜景を見に行くぞ~~♫
その前のちょっとトイレトイレ。
宿に寄ってから行こうっと。
トントントン
(部屋のノックの音)
「はーい」
ガチャ、
「あ、お兄さん♡」
(♡でちゃったよ)
「紙がない」
「紙?」
「パスポートに挟んであったろ?
小さい白い紙だよ。」
「?これ?」
「違う違う。
イミグレーションで貰ったやつ。」
「?
あ、これね?」
「違う、もっと小さいやつ。
ちょっと待て。」
隣の部屋の住人を呼び出し、その「紙」を借りて私に見せる。
なんじゃこりゃ?
見たことないぞ。
「わかんない。持ってない。」
「無くしたのか?」
「わかんない」
お兄さん、携帯で誰かと話す。
「その紙がないとビザは降りない。
入国管理局に行けば再発行して貰えるから、行ってこい。」
「!?!?!?
それってどこ!?」
思わず地図を渡す私。
スマホと私が渡した地図を付き合わせるお兄さん。
待つこと5分。
「ここだ。
いいか、地下鉄でワンチャイ駅まで行け。
降りたらA1出口に出ろ。
まっすぐ行くと歩道橋があるからそれを渡れ!
そしたら直ぐだ!
10香港ドルで再発行して貰えるから。」
「わかった!」
「でも、そしたらビザっていつ取れる事になるの?」
「。。。」
ビザは最短でも午前中の申告で翌日取得。
宿は明後日までしか取ってない。
明後日には香港を出るのに、
今からから入局管理局行って、そのあとパスポート渡してじゃ・・・
「ちなみに、ここで中国ビザも取れるの?」
「ちょっとまて。」
またまたスマホチェック。
私の地図を奪い取り、入国管理局の隣の隣のビルに印を付ける。
「ここだ。すぐ近くだから行ってこい!
入国管理局の後に行くんだ。
わかったか?
午前中に行った方がいい。急げっ。」
お兄さん~~~
顔が良いだけじゃなくて、
なんて優しいの(T_T)
私がビザの依頼をしたらコミッションが入っただろうに、間に合わないだろうから自分で行けと。
もしかして菩薩様!?
(しかもイケメンの!)
「ありがとう~~~」
時刻は既に11時。
握手するお兄さんの手を放すのを、心の底から惜しみながら、
宿のエレベーターに乗る私。
。。。
"つーか、最寄り駅どこ!?
地下鉄ってどーやって乗んの?"
(来るときはバスで来たからさ。)
香港のメインストリート、ネイサンロードを、
昨日到着したばかりの日本人が、地図片手にダッシュする絵って。。。(泣)
さて、これでビザが取れるのか!?
物語は次回につづく。。。