蟻地獄の先(世界の旅~ラオス・ビエンチャン編~)第1話 | ちびタンクのひとりごと

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大好きな旅のこと、心理学・スピリチュアル・ヨーガのこと、日々の気づきなどをつぶやいています♪


こんばんは☆ しずです。


8月に入って,仕事も一段落して嬉しいものです。


今日からゆるゆると,ラオス物語を書こうと思います。


ラオスの位置もわからないという方もいらっしゃると思いますが,

ラオスは,東南アジアの国。

中国の下でタイの上にある国です。


ビエンチャンはラオスの首都。

タイと川を挟んで向かい側の都市になります。


最近まで,ビエンチャンの名前を忘れていました。

ラオスには,ルアンパバーンと言う,世界遺産の都市があって,

観光客はほとんどビエンチャンとルアンパバーンにしか訪れません。


ルアンパバーンのことは都市名もよく覚えていたのですが,

なぜかビエンチャンの名前がすっかり頭から消えてしまっていたのでした。


それが,最近ふと思い出して,


「そうだ!ビエンチャンだ!

よし、書こう!!!」


と言う思いになりました。


もちろん,調べればすぐ分かったのですが,

なぜか調べる気にならなかったんですよね~。


だから,これがタイミングかなー,と。


では,前置きが長くなりましたが,始まり始まりです~。


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「かわいい服! どこで買ったの?」


ビエンチャンのインターネットカフェを出た私に話しかけたのは,

東南アジア系の,小太りの中年女性であった。


「日本よ。」


「日本製?素敵だわ」


「ううん、インド製なの。」


「そう。その着方がとってもキュートだわ!」


「ありがとう。」


ラオス最終日のその日,

ロングのワンピースを着ていた私は,

スカートの裾が邪魔にならないよう,端まとめてくるりと結んでいたのだが,

そのスタイルを,彼女はかわいいと褒めてくれたのだ。


旅に出るとき,

私はいつも,Tシャツに,ジーパンかサルエルパンツにと言う楽ちんスタイルであったが,

なぜかその旅にはインド製のロングワンピースを持って行っていた。

せっかく持ってきたのだからと,最終日に初めてスカートを着たのだった。


「旅行者?」


「ええ。」


「私もなの!

よかったら一緒にアイスクリーム食べない?

甘いものに目がなくって。

その先に美味しいところがあるのよ!」


「是非!」


ラオスは本当にのどかで,出会う人も,空気も,全てが緩かった。

私自身も,その温さのようなものに,すっかり浸かっていたのかも知れない。


あるいは,初めてのワンピースをほめられ,

少なからずご機嫌であったのも否めない。


彼女の人が好さそうな笑顔と,ぷっくりとした体形がなんとなく私を安心させ,

私は快く了承し,すぐ近くにあるという,アイスクリーム屋に入った。


まだ午前中にも関わらず,東南アジアの日は,既に日本の夏の太陽と同じく,

私たちをけだるく照らしていた。


本来,その日はまだ済んでいないお土産などの買い物を済ませ,

夜にはラオスを旅立つ予定であった。


しかし,この一つの出会いが,

私のその日の予定を大きく変化させたのだ。


そうやって,

ラオスでの長い一日が始まったのであった。



---つづく---