対価(世界の旅~インド・バラナシ編~)(4) | ちびタンクのひとりごと

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こんばんは(^-^)

続きです(o^^o)


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私たちは、どのくらい火葬場でぼおっとしていたのだろうか。


「行こうか」


多分、正しいタイミングで、彼が私にに声をかけた。

それで私たちはその場を去った。


辺りは既に、暗くなり始めていた。



それから、私たちは夕食を取ろうと、繁華街へ向かった。


やがて日が落ち、迷路のような狭い路地を歩いている途中、突然停電になった。


辺りは真っ暗だ。


彼はやはりちょうど良い距離感で、私の手を取り、道を促した。



「ビールが飲みたい」と騒ぐ私に答え、ホテルの屋上にある韓国料理屋で、夕食を取った。



アルコールは苦手だと言う彼の傍ら、私はキングフィッシャービールの大瓶を2本を空け、お別れをした。



翌日にはバラナシを経つと言う彼に、もう会うことはなかった。





翌朝、私は猛烈な寂しさに襲われていた。

なんだか世界で一人ぼっちになったような気持ちがしていた。

あの心地よい距離感に包まれることはないのだと思うと、無性に淋しくなって、泣きたくなった。

雑踏に紛れれば気が晴れるかと外に出てみたが、インド人の意味のない質問攻撃は、私を余計に孤独にさせた。


それで私は、とにかく一人、静かになれる場所に行きたかった。



私たちがその兄弟に出会ったのは、確か火葬場に向かう途中であったと思う。


彼とは前日も遭遇したとのことで、彼がその兄弟を、さらに自分の弟ように可愛がっていたことが、遠い昔の事のように感じられた。


ーーー続く---


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