小柳、しばしの別れ | 裸足のピアニスト・下山静香のブログ

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オモテの顔はクラシックピアノ弾き。

音楽・芸術を軸に、気になること好きなことを徒然なるままに。

明日で、浅草の「小柳」が改装のため閉店休業となる。


浅草公会堂の裏手にあり、歌舞伎の人気役者さんたちも通うこのお店、夕方ともなれば、地元の粋な旦那衆がカウンターで鰻を召し上がっている。彼らは、鰻重の「松」を「大串」と呼ぶ。それを聞いてしまうと、逆に「松」とは頼みづらい感じがするのである。「大串」と頼むのがすっきりする。


先週、雪からみぞれでjRが大混乱した日、遅めのお昼で訪れた。

寒さと雨で、浅草界隈は人通りも少なく、「小柳」もいい風情。


この季節なら、甘すぎずシンプルな卵焼きをつまみながら、燗の日本酒をちびちびやる、そして鰻にいくのが王道のようだ。しばしのお別れ・・・いや、この店の今の雰囲気はもう見納めかもしれないので、カウンター席に座り、厨房で黙々と働く職人さんたちを見るともなく除きつつ、大串を堪能。

鰻はほどよく油が抜けていて、やはり絶妙な塩梅だった。


年内には再開予定とのこと、なるべく今の雰囲気を生かしてほしいと願ってやまない。


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