合理的配慮 エピソード2 | しずえばあちゃんの回想録 “We Can Do It !”

しずえばあちゃんの回想録 “We Can Do It !”

教師生活35年、子供3人。
パワフルに生き抜くしずえばあちゃんの
子育て論、教育論、人生論を綴っていきます。


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今回は小学校で体験した話。

 

クラスには確実に読み書きで困っている子がいる。

低学力で学習に乗れない子がいる。

私も最初は一般的にやられている宿題や様々な練習をやらせてみた。

だけど、ちっとも効果が出ない。

こんなことやっても意味ないよなあ、子どもが喜んで取り組まないもの。

 

で、徐々に他の先生方はやっていないかもしれないけど、

独自の発案で、自分のクラスだけで内緒で取り組んだことがいくつもある。

大きなことでいえば、漢字や算数がそうだったかもしれないと思うが、

もっと些細なことで、取り立ててこれ!と紹介できるほどのものではない。

だけど、目の前にいる子たちが「これができない、これが苦手だなあ」と思ったことは、

何とか時間を捻出してやった。

自分の名前を丁寧に書く、鉛筆ひいては箸の持ち方まで、スーパーの袋たたみ・・・なんていう生活技術のことまでも3年生や4年生に、

わいわい言いながら楽しんでやった。

すると、子どもたちはなんだか楽しみ始め、苦手なものに挑戦しようとする雰囲気も出始めた。

画一的に“やらねばならない”ではなく、“やりたい!”という雰囲気にさせるのも大事な要素だと思う。

 

そして、学習が苦手な子、ある特性があって学習に乗れない子、

それは高学年になればなるほど顕著に現れてきて、

もうどうしていいかわからないほどになってくる場合がある。

 

退職してからほんの3ヵ月間という短い期間だったが、臨時の担任をしたことがあった。

それが学級崩壊の大変な5年生だった。

とにかく授業のルール、クラスのルールを徹底しなければならない。

何がだめで、何は認められるのかを、体を張って言い続けた。

1週間でのどをつぶした。毎日頭は噴火状態だった。

 

そんな中で、学級崩壊の原因やクラスの乱れた雰囲気を作っているのは、

低学年の時に学習が遅れがちになり、うまく乗れず、

投げやりなままで学年が上がってきてしまった子たちだ。

彼らもまた特性があったように思うが、はっきりした判定も出ていないし、担任の対応も定まらないままだ。

 

そんな彼らに5年生だからとみんなと同じ宿題を出しても、やらないし、やりきれるものではない。

それは出す先生も出される本人も家の人もわかっているが、

「みんな同じに、差をつけちゃいけない」という平等感覚みたいなもので出されているだけのもので、

決して彼らに合った課題ではない。

そして、できる子には20分で終わる課題を、できない子は寝るまで親子で泣きながらその宿題をこなす。

それは、「明日の朝、友達と同じように宿題を提出する」という一点だけの目標のためである。

 

そこで、私はその子たちにいくつかのことを実施してみた。

 

たとえば、漢字のことならば、5年生の漢字は全くやろうとせずにいつも0点。

どんなに宿題を出してもやる気を出さないんだから意味がない。

その子が何年生の漢字でつまずき始めたのかを確認し、そこから戻ることにした。

 

保護者を呼んで、「○年生の漢字に戻って復習しませんか?

私はやり方は提示できますが、一緒になってやってあげる時間はとれません。

お家で頑張ってもらえますか?」と提案した。

お家の人も思っていたんです。

「いつかそのつまずいている学年に戻って復習させたいと思っているのだけど、

日々の学年の宿題が多すぎて手がつけられないと。」

それからその子は低学年の○年生の漢字から頑張りだした。

 

もちろんひたすら書かせる漢字学習ではない。

今までさんざん書いてきたし、見れば書ける字ばっかりだったのだが、

すぐに思い出せない、浮かばない漢字が多いし、曖昧に覚えているのだ。

それを効率よく楽に覚えるだけで書けるようになるという道村式漢字学習の手法を適用した。

 

つまり、何年生だからその学年のカリキュラムを、その学年の宿題をやらせなくては!

という思い込みは、その子の実態に合っていないのだ。

その子の本当の成長を願い、将来を見通して何を培わねばいけないのかを考えたら、

基礎的な学習ならば遡って復習して積み上げなければ、本当の力はつかないし、

学習の復活のきっかけもつかめない。

 

私は理科が専門だが、理科や社会なんて興味を持ち始めた時から復活できると思ってます。

やっぱり「読み書き」です!

その基礎につまずいている子たちに遡って復習をさせてあげられるのは小学校でしかできないと思う。

いや、その復習は基本的には家庭学習ですが、

それを許し、応援し、現学年の宿題・課題に少し配慮してあげる。

それでその子たちは復活するきっかけをつかむことができると思うのです。

それが、学級担任制である小学校の教師が英断を下して実行する

「担任ができる合理的配慮」だと思います。

 

もちろんそこには、クラスのみんなに

彼だけ学年を下げてこんな復習をすることの了解を得なければいけません。

彼がずっと学習に苦しんでいるのを1年生の時から見続けているのです。

そのことで彼が復活するのであれば、と快く了解し、応援してくれました。

彼と一緒に過ごしてきた友達は、すばらしい理解者であり、協力者でした。



兵庫県3日間のうち2日間を終えました。足腰がやばいです。

昨夜は神戸の花火大会で、メリケン広場や海岸通りはすごい人でした。

ホテルがすぐ近くだったので、これは花火を見てごらんというメッセージだと思って見に行きました。

こんな近くで見たのは何十年ぶりのことでした。

ばあさん一人で見上げていました。


今日は甲子園開幕。
私はすぐ近くの西宮で漢字研修会。
昨夜からNHKで福山雅治の「甲子園」を2回も観た。
いいなあ、あの歌も映像も。元気出るなあ!
暑いけど今日も頑張ろう!

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