自然食に病気を治す力はあるの?異常と自然の関係から食の使命をヒモ解く! | 医者ギライ・クスリギライのための1日10分!医食同源・自然食実践ブログ

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自然食に携わっていると、

 

・ガンなのですが・・・
・アレルギーが酷くて・・・
・体調があまりに悪いので・・・



このようなご相談を受けることが少なくありません。

その際、決まって聞かれるのが、

病気に効く食材は、

「ありますか?」

という質問。

多くの人が自然食をあたかも

“クスリ”

であるかのようにカン違いしている。

こうしたケースが目立つのです。

この背景にはメディアを通して伝えられる、氾濫する

「情報」

に問題の根源があるのでしょう。

テレビも雑誌も、ガンに効く食材

“ベスト5!”

などといった特集を散々にやるわけですから。

その内容はというと・・・、

「トマトのリコピンが!」

「ニンジンのβカロチンが!」
「食材のポリフェノールが!」


このように食材に含まれる特定の成分を

ひたすら

“過大評価”

して、煽りに煽る。

この影響が大きいと思っているのです。

トマトのリコピンが病気に効くのなら、そのトマトは

「無農薬」

であった方が良い。

こういう感じで、特定の成分を求めて、自然食を

“漁り始める”

こうした傾向が強く見られるのです。

でも、

自然食はどこまでいってもクスリではない。

人が普通に食べるべき、単なる

「エサ」

に過ぎない。

そこに薬効を求めることは正直言って、

 

“間違い”

このようにいわねばならないのです。

食は決してクスリではない。

それは自然食だって全く

“同じ”

自然食とは自然の恵みであって、

それ以上でも、それ以下でもない。

 

こういうことになるのです。


今回は、「自然食と病気」について考えることで、

医者を遠ざけ、クスリを拒む。

そんな生き方のヒントについて述べてみます。

 



■違いは無視?
トマトはガンに効く。

トマトに含まれるリコピンやβカロテンには強い

「抗酸化力」

が備わっている。

さらにトマトには、ビタミンCを豊富に含むので、美肌に

“効果的!”

他にも、高血圧に有効なカリウム、整腸作用のあるペクチンを含んでいる。

だからトマトはスバラシイ!

毎日トマトを

「たくさん食べよう!」

こんな感じで語られるわけなのです。

そう言われると、

トマトこそがワタシを苦しみから救ってくれる救世主なのだ。

このツライ病気をトマトを含めた食べものが

“治してくれる!”

こんな感じで、ついつい過剰な期待をしてしまいがち。

世にはこのような情報が蔓延している現状があるのです。

でも、

もしその話が本当であるなら、トマトを1日何個食べれば、

「ガンは消えるのか?」

トマトのβカロチンやリコピンの抗酸化力は

大玉1個で充分なのか?中玉なら2個なのか?ミニトマトなら10個なのか?

こうした疑問を覚えてしまうのです。

クスリであっても、食べものであっても、

“十羽ひとからげ”

にして、モノを語ることにはムリがあります。

子供と大人の違いもあるし、体重100キロを越える大男もいれば、

 

50キロにも満たない華奢な女性もいる。

栄養成分についてはどこまでも微細に語ろうとするけど、

個体差や量については

「何も言わない」


詳しく問い詰めていくと、

“うるさい!グダグダ言うな!”
“たくさん食べればイイんだよ、バカッ”


こんな感じで、突如として、乱暴な態度に変わってしまうのです。


■量の問題とは?
食べものが何かに

“効く!”

なんて言い出し始めると、

それを鵜呑みにしてしまう人たちが、

どうしても

“過剰な量”

を食べる方向に走ってしまいがち。

自然食業界に在籍していた頃、こうした情報を鵜呑みにして、

ホウレン草をとにかくたくさん食べれば

“イイんだ!”

とばかりに、1日に2束食べてみたという人がいました。

2,3日やってみたところ、体中に

「ヒドイ湿疹」

が出てしまったという報告を受けました。

トマトにもホウレン草にも栄養は豊富にあるのかもしれませんが、

たくさんの

「農薬」

だって同時に使われています。
 
トマトなら栽培期間中に

“50回”

くらいの殺虫剤・殺菌剤を散布するのが普通だし、

ほうれん草なら1カ月程度の栽培期間に

「10回」

前後の農薬を散布するわけです。

そのことを無視して、たくさん食べてしまえば、

農薬もろとも体に

“入れてしまう”

特に今の農薬は細胞浸透系のものがメインだから、どんなに洗っても

農薬成分を落とすことは

「不可能」

ムゴイ湿疹が出た原因は残留農薬だったのかもしれません。

また、ホウレン草を日に2束も食べるなんて、

“常軌を逸した”

行動です。

農薬が原因でなかったとしても、そんなに大量に食べてしまえば

 

当然

「リスク」

だってつきまとうもの。 

どんなものであっても、量を間違えれば、


“毒”

へと変化してしまう。

食べものに微かに存在する薬効を

「過大評価」

してしまうと、極端な量を食べてしまうといった結果を招く。

食べものにわずかに含まれる薬効部分を効かすには、

“莫大な量”

を食べる必要があるからです。

いずれにしろ、トマトなら何でも良いには決してならない。

農薬トマトもあれば、無農薬トマトだってある。

トマトの栄養については詳しく語るけど、それに付着する

農薬などの


「異物」

については誰も語ろうとしないのです。




 
■根拠に笑う
食品の量の問題が出たので、ついでに触れておくと・・・、

塩分の過剰摂取は

「高血圧」

を招く、このようなことが盛んに言われています。

このブログでも以前触れましたが、それは各種研究によって、

既に

“否定された説”

といわねばなりません。

塩分摂取と高血圧との間には、何の

「関係もない」

今から30年以上前に否定された説であるにも関わらず、いまだ

 

“亡霊”

 

のように信じられているのです。

※参考:『不妊と不健康を招くキケンな習慣・質を見極め根拠なきデマを一掃しよう!

そもそも塩分が高血圧を招くといわれ始めたきっかけは、

ネズミを使った

「実験結果」

からといわれています。

でも、その実験の内容はあまりに

“滑稽”

バカらしくて、よくもまぁ、こんな話を

「信じたものだな」

 

そう思えるような内容だったのです。

1953年にアメリカの高血圧の研究者のメネリー博士が、

10匹のネズミに食塩の入ったエサを食べさせたところ、

“4匹”

が高血圧症を発症した。

このことが

「減塩主義」

のそもそもの始まりといわれています。

でも、問題はそこで使われた食塩の

“量”

ネズミに1日20~30gの食塩を与えたことが分かっているのです。

小さな体のネズミに20gの塩を与える。

 

それはネズミの1日の塩分摂取量の

 

20倍以上

 

にも当たる莫大な量。
 

人間に換算してみると、日に

「160g~300g」

の食塩量に相当するそうです。

入院食の食塩量は1日に

“5g”

日本人の食塩摂取量の平均は1日に

「10g」

常軌を逸したものスゴイ量の塩を与えたことが分かっているのです。

それだけの量の塩を与えれば、腎臓に一気に負担がかかって、

 

高血圧どころか死亡したって

“おかしくない”

そんな量の塩を誰も食べるはずもない。

 

にも関わらず、高血圧症を発したのは、たったの

 

「4匹」

ゆえに塩の高血圧犯人説は最初からムリがあったといわれているのです。

健康な人の腎臓は1日に

“50g”

の塩を処理できる能力があるといわれます。

減塩は細胞の新陳代謝を弱め、

「低血圧、免疫低下、低体温、意志薄弱、昏睡」

といった様々な病気の原因になります。

いい加減な減塩主義に惑わされることなく、良質な塩を食べたい分だけ

“食べる”

このことが大切になるのです。


■無視の現状は?
また、食べものの栄養成分については

「別の問題」

もあります。

私たちは食べものの栄養成分を取り上げて

 

いろいろ語るわけですが、実は・・・、

多くのことはよく

 

“分かっていない”

これが本当のところなのです。 

人が知り得た栄養素は

「全体の一部」

に過ぎず、その他にさまざまな未確認の栄養素がある。

その数、少なく見積もっても、

“500~1000種類”

それだけの不明栄養素があると言われているのです。

もっと微細な研究が進んでいけば、それよりもずっと

「多くなる」

ことがいわれています。

その不明な栄養素が体の中で、どのように働き、どのように

“作用しているのか?”

これについては分かっていない。

そして分かっている栄養素と未解明の栄養素とが

体の中でどう作用し合うのかについても、

「解明できていない」

もしそれらがすべて解明されたなら、今までの栄養常識はすべて

“覆る”

かもしれない。

分からないことが多いという大前提を無視して、

知り得た栄養素のみを

もっともらしく

「語っている」

分かっていないことは全部無視して、

“何かに効く!”

と強調し、あーだこーだと栄養素を語る。

そんな現代栄養学の姿勢には疑問が拭えないわけなのです。

 

 


■クスリと食材
そもそも食べものとクスリとは、

「生理作用」と「薬理作用」

の違いによって分類されています。

食べものには大きくいって2つの働きがあるといわれ、

1つ目が、

エネルギーや栄養素の働き

2つ目が、

嗜好面での働き

このように整理することができるのです。

お米には糖分が豊富に含まれていて、それを食べることで、

私たちの体はそれを最小単位の

“ブドウ糖”

にまで細かく分解していきます。

このブドウ糖をエネルギー源に、私たちは脳を働かせ、

筋肉を動かし、臓器を正常に活動させている。

皮膚や骨はタンパク質を主な材料にしていますが、そのタンパク質の

供給先が食べもの。

通常の生命活動に欠かせないな働きをすることから

「生理作用」

と呼ばれているのです。

一方、

クスリの方は、どんなにそれを飲んでも、

脳や筋肉を動かす材料、皮膚や骨を作る材料には

“なり得ない”

でも、特定の症状を抑えたり、和らげたりする効能が備わっている。

発熱に際して、熱を下げるといった

「薬効」

をクスリは含んでいる。

消炎鎮痛剤には炎症や痛みを抑える薬効が配合されている。

このように特定の症状の緩和に役立つ作用を

“薬理作用”

と呼ぶわけです。

生理作用と薬理作用との間にはこのような明確な違いが存在している。

つまるところ、食べものには、

“生理作用はあるけれども、薬理作用は存在しない”

クスリには、

「薬理作用はあるけれども、生理作用は存在しない」

このように分けることができるのです。

薬理作用があることの意味は、体の自然な働きに対して、

薬効の力をもって 

“介入する”

ことを意味しています。

そのため、作用が上手に働かず、思わぬ

「反作用」

を引き起こすリスクがクスリにはつきまとうのです。

薬理作用のあるものには必ず

“副作用”

の危険性がある。

このため医薬品には必ず処方箋などの

「添付文書」

が添えられる決まりとなっている。

朝晩2回とか、幼児は1回とか、副作用はコレコレだとか、


このような注意文書が必ず添付されるわけなのです。

お米は生理作用のカタマリで、薬理作用がないからこそ、

 

たくさん

「食べられる」

もしお米に血圧を下げる!などの薬理作用があるならば、

ドンぶり飯などはあまりにキケンで、とても、

“食べられない”

ことになってしまう。

食べるごとに血圧が下がってしまえば、低血圧に陥って、

生命の

「危機」

に瀕してしまう。

食べものには薬理作用がないからこそ、量をたくさん食べられる。

 

主食のお米はその最たるものといえるのです。

このように、食べものとクスリとの間には厳密な

“境界線”

が引かれているはずのもの。

食べものであるはずのトマトに薬理効果があると主張することは、 

「薬事法違反」

ではないか?と思ってしまうのです。

科学が知り得たことは、森羅万象、その一部に過ぎません。

全現象のわずか4%程度、そんな話を聞いたことがあります。

日々新たな科学的事実が確認されていくのが科学の流儀。

今日の常識は明日の

“非常識”

これまでの常識は覆ってしまうことだってあるのです。

 



 
■自然食は普通食
とはいえ、これまで苦しんでいた病気が

自然食に変えたことをきっかけに

「治ってしまう」

こうしたケースはよくあります。

そうなると、自然食が病気を

“治した!”

こうカン違いしてしまうことだって、少なくないのです。

でも、これについては『薬の常識はウソだらけ』(廣済堂)の中で、環境臨床医の三好基晴氏は以下のように述べています。


「足の大きさが24㎝の人がデザインや色が気に入ったからといって23㎝の靴をはき続けていれば、当然足は痛くなります。そこで自分の足に合った24㎝の靴にはきかえれば足の痛みはおさまります。

しかし足の痛みが治ったといっても、24㎝の靴が痛みを治したのではありません。本来はいてはいけない23㎝の靴から、24㎝の靴をはくという当たり前のことをしただけです。

24㎝の靴が自然食、23センチの靴が農薬、添加物を使った市販の食品といえます。

自然食は特定の人のための特別食ではなく、病気になっていてもいなくても、誰もが食すべき普通食なのです。市販の食品は本来、人が食すべきではない異常食といえます」



自然食には病人食といったイメージがありますが、決してそうしたジャンルのものではない。

誰もが日々口にするべき当たり前の食材に

 

「過ぎない」

 

ものなのです。

食べもので病気を治そう、この発想自体にムリがあります。

食べものは、自然の恵みであって、クスリではないわけですから。

野生動物が栄養素を気にしてモノを食べないのと同じで、あまり細部にこだわらない

 

“頭で食べない”

 

ことが大切。

大らかな気持ちで食べものに感謝して頂くのが、自然な食べ方になるのでしょう。


■参考文献

 

・『塩物語

 

 

 

自然食業界キャリア15年のOBが綴る

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