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種について考えるシリーズ、今回は「種子法」について考えてみたいと思います。

<会員の皆様にお送りする会報より抜粋しております>

 

「種子法の廃止」は、二〇一七年に可決・成立し、

今年の四月に施行となりました。
 

同法の廃止については問題視する有識者も多く、

議論の余地があるとして、その見直しを求める声も上がっています。

 

そもそも種子法とはどのようなものなのでしょうか。

そしてそれが廃止されると

私たちの生活にどのような影響があるでしょうか。

(この記事は二〇一八年六月現在の種子法に関する情報を基にしています)

―種子法の成り立ち
種子法の成立は一九五二年五月。 

サンフランシスコ講和条約発行の翌月です。

「米・麦・大豆などの主要な農産物に関しての

優良な種子の安定的な生産と普及は、

国がその役割を果たすべきである」と定められました。

 

そのため、種子法自体は、

戦後の食料安定供給を目的とした法であったとされています。

今回の種子法の廃止については、

対象となっている主要な農産物の中に「米」が含まれることから、

TTP参加に関連した政策(米の自由化推進)であるという見方もされています。

 

―種子法のメリットとは
専門家の一人である元農林水産省大臣、

山田正彦氏は「種子法があることで、

日本米、麦、大豆は守られてきた」と述べています。

主要な作物の在来種は、種子法によって国が管理し、

各自治体によって原種・原原種の維持、

優良品種の開発、奨励、審査が義務付けられてきました。

 

その結果、優良な品種は

公共品種として安価での提供が可能となり、

その地域にあった多様な品種を、

安定して生産者供給することができるようになりました。

種子の開発や維持に関して、

もしも民間企業が参入し、

大手企業の管理下に入ったとしたらどうなるのでしょうか。

種子の値段が高騰するだけでなく、

その品種は限られたものとなり、

指定された農薬や肥料の購入も義務付けられ、

やがては遺伝子組み換えのお米が作付けされる可能性もある、

と同氏は述べています。

日本の生産者が特許料を支払い、

民間企業からF1種を購入し続ける

という仕組みが出来上がるわけです。

また、農業競争力強化支援法8条4項には、

原種・原原種・優良品種の知見をすべて民間に提供する、とあります。

その譲渡先は外資も除外しないと答弁されたため、

日本の原種に関する特許料は、国内外の民間企業に支払われることとなります。

 

―種子法の廃止は種苗企業の育成につながるか

こうした見方の一方で、

種子法の廃止に関する一連の反対運動は、

的を射たものではないとの意見もあります。

自由競争や市場原理を理解したならば、

種子法の廃止やTPPの参加は、

日本の種苗会社の競争力を高め、

シェアを広げることに益するとの視点です。

今後も、種子法に関する動きについては、

様々な立場からその動きが注目されることでしょう。


 
―主体性を持った消費者でいるために


私たち消費者にとっても、学ぶべきことは少なくないはずです。


安心できるもの、美味しいものを手にしていくためには、

行政や企業任せにせず、農業の現状や未来について考える姿勢が求められます。

当会では、会員のみなさんと共に、

食についてわかりやすく学び、

生産者さんと消費者の方々が信頼関係を結べるよう、

様々な機会をご提供したいと考えております。

 

皆様のご参加をお待ちしております!