前回のニュースレターで、「体温が37.5度を超えると、リンパ球が活性化し、免疫力が向上する。」つまり、「免疫力を高めるには体温を高める事」と解説しました。今回は、改めて免疫力について纏めてみます。
 PROUSIONⓇに関係して、一般において生活習慣の中で如何に自身の免疫力を高めるか、或いは如何に自身の免疫力を維持するか…に焦点を当てます。

 体温が上がると免疫力は上がるのか?
 よく言われるこのフレーズ。これは一般的に体温と免疫力の関係を説明するのに、端的に説明しやすいために使われるフレーズで、実は「体温が1℃下がると免疫力は30%ダウンする」の「1℃」や「30%」という数字の根拠となるエビデンスを証明した医学論文はありません。
 何名かの医師や大学教授が、その書籍に書いた内容が一人歩きしています。
 一方、「発熱でマクロファージ(貪食細胞)が異物を貪食する能力が高まる」というデータはあります。
 体温センサーであるTRPM2というタンパク質が体熱に反応して活性化型になり、マクロファージに働いて貪食機能が亢進するようです(出典:ProNAS, 2012, 109: 6745-6750)。
 [発熱→マクロファージの貪食機能亢進→免疫機能活性化]というフローです。

 

 体温が下がると、新陳代謝が低下する!?

(続く)