小説(詩)を読むと、
書き出しやある1文の表現
に魅せられることがよくあります。
その一つとして、
「T.S.エリオット:荒地」の書き出し
「四月は一番残酷な月だ」
があります。
T.S.エリオットの詩「荒地」から、「死者の埋葬」1(抜粋)
(壺齋散人訳)
====
四月は一番残酷な月だ
不毛の土地からリラが芽生え
記憶が欲望とごっちゃになり
根っこが春雨を吸ってモゾモゾする
冬はあたたかく包んでくれた
気ままな雪が大地を覆い
球根には小さな命がやどっていた
====
芽生え
(出典:写真素材:ふきのとうの芽生え 春の陽気)
この詩を読んだ中高の時、
結構、衝撃を受けました。
僕のざっくりとしたこれまでの季節感覚では、
春:楽しい、鮮やか・・・
冬:寒い、寂しい・・・
でした。
でも・・・この詩では、
春は残酷だなぜなら、
固い地面さえ、割って、花の芽が芽吹くじゃないか!
それにひかえ、
冬は地面の中の球根を雪や寒さから守り、
暖かく包んでいてくれたじゃないか!
新しいものの見方を僕に教えてくれた
すごい詩でした。
もっと、詳しくお知りになられたい方は
以下をご覧ください。