ナンバリングされた3号機と5号機。
サンダーバードを意識したらしい(笑)
遊び心がなくっちゃねぇ。わかりやすくていいです。
この度マテリアルチェックというIBSF、国際ボブスレー・スケルトン連盟の
審査員による車体のチェック、車検を受けて合格しました!
そりがルールや規格通りにつくられてないと
国際大会に出場して、いい順位とったとしても
レース後のマテリアルチェックで違反になり
その場で失格になってしまいます。
どんなレギュレーションやルールなのかは
IBSFの公式サイトで見ることができます。
http://www.ibsf.org/bobsleigh/rules.html
今回欧州からはるばる日本に審査にきていただいたのは
IBSFのマテリアルインスペクターのMr.Dragos(右)さんと
競技報道官のMr.Raik(左)さんです。
ソチ五輪以前に海外レースの場でチェックはしてもらっています。
その際も実はレギュレーション違反で指摘を受けたのは1点のみ。
カウルの先端形状の解釈違いでした。
その後すぐに修正して国内大会に出ています。
このあたりに敏感なのは理由があります。
ソチ五輪不採用が通知され、ニュースとして駆け巡ったわけですが、
その時から今まで
「下町ボブスレーはレギューレーション知らずに作った」とか
「下町のおやじ達が自分たちが作りたいのを勝手に作った」とか
「町工場は規格にあうものをつくれない」とか
散々言われたわけです。いまもそのイメージはぬぐえてないです。
下町ボブスレーは1号機からレギューレーションに沿って作られてきたわけですが
今回のような国際連盟の審査官立ち会いによる
詳細なマテリアルチェックは初めてなので
テストを受けるような気持ちでそわそわしていました。
車幅を測るための大きいノギスや
車体内部の限界を測定する専用ゲージなどを駆使して
ミリ単位で細かくチェックされていきます。
下町ボブスレーには英語ができるメンバーが数人いまして
案内役兼通訳としてフルハートジャパンの國廣社長が対応していきます。
またプロの通訳にも来ていただいて、万全の態勢をとります。
お医者さんによる検診のようにライトを照らし
シャフトの内部までルールに沿った構造になっているかチェックしていきます。
まるで内視鏡のようなマイクロスコープもでてきます。
超音波を使ってシャフトの厚みがしっかり確保されているかなどをチェック
日本人として驚いたのは測定で使用されていたノギスが
なんとミツトヨ製!!
町工場の我々にはおなじみの測定具です。
ミツトヨ様は下町ボブスレーのスポンサー企業でもあります。
http://bobsleigh.jp/sponsored
ボブスレーを裏返しにしてサスペンション部も念入りに検査されていきます。
車体ルールの細かいニュアンスなどは通訳の方にお世話になります。
また審査官の方には今後のためにと
ポイントポイントでは助言もいただきました。
チェックシートにチェックをいれ、審査官のサインをして
マテリアルチェック通過、合格です。
「パーフェクト」「グッジョブ」という言葉をいただきました。
通訳の人は「いい作品だ」と訳してました。
正式なマテリアルチェックとは別に
下町ボブスレーで製作しているランナーを見てもらい
意見交換もしてもらいました。
各国このランナーは機密事項。
車と同様タイヤにあたるこの部分がスピードのキモです。
何十本といろんなパターンを揃えて
天候やコースなどのコンディションに合わせて選択していく。
下町ボブスレーも今後結果を出していくには
この部分に引き続き注力していく必要がありそうです。