毛筆の基本のひとつに
永字八法というのがあります。
習字を習ったことのある方なら聞いたことがあるかと…
『永』という漢字には八つの基本が入っているので書を習ったことのある人は、名前を知らなくても一度は書いていると思います。
ただ基本といっても
これだけマスターしても
全ての文字が書けるようになるわけではなく、
ひらがななどは、
どんなに永字八法を学んでマスターしても
それだけではきれいに書くことができませんし、横画、縦画にしてもこれ以外に書き方が存在します。
しかし、大事な基本であることは事実ですので、必ず書を習うと練習する基本となります。
基本を練習する時はただ単に書くのではなく、
これは何の字のどの文字かなと
思いながら書く方が、
イメージでき書きやすいですし、
定着もしやすいです。
さて、永字八法を練習していると最後まで苦戦されているのが、右はらい、難しく言うと『磔』です。
筆の抵抗と筆圧を加減して書くため難しくなります。
少しずつ筆圧をかけ最後は少しずつ抜いていきます。
筆先の向きは常時上(文鎮側)を向けます。
この筆先の向き文鎮側に向けるということは、筆圧を加減するのと同じくらい難しいです。
ちからを入れすぎると
上に向けることが出来ませんし上手に書けません。
下図(2)
筆先を左に向けたまま抜くことも出来ないことはありませんが、あまり良い抜き方とはいえません。
下図(1)筆先を文鎮側に向ける方がより太い線が書けますし、終筆の長さ調整もしやすいです。
上図(1)は、筆先を最後まで上を向けて抜いています。こちらのほうが、良い書き方です。ちからを入れすぎると筆先が上(文鎮側)に向きません
下図(2)は、筆先を
上にした状態から筆先を横にして抜いています。
慣れなければ、はらいの長さが調整しづらいです。また、線が太くならず単調になりやすい。
あと、守らなければいけないことは、
最後までしっかり筆を立てて書くということです。
沢山書いて頑張って練習すれば書けるようになります。
頑張って練習してみてください。