悪魔のようなあなた | **紫水の本棚**

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★1日2つ記事を上げて来ましたが、お返事、お返しが、今チョイと忙しくて、ちょっと厳しいので、1つだけにさせて頂ますぅ。よろしくお願いします(ただ、ちよっと週末だけ考えている新連載があるのでそれだけはやるかもです(^^)d★


では、今日の過去作 悪魔のようなあなた をお楽しみ下さい♪(尚、作中の登場人物は全て架空の人物ですので、もし同姓同名の方をご存知でもその方とは違います!)



私、秋本康は呪われている。

この5年間、付き合った女3人・・・全て失った。

フラれたのではない。

文字通り死んでしまったのだ。

しかもその全てに私は居合わせた・・らしい・・

らしい・・というのは、その記憶が全くないのだ。

初めは警察にも勿論疑われたが、私には全く動機も無くその上私自身が瀕死の状態で発見されていたので、暫くすると警察の見方は事故や自殺へと変わった。

一人目の女 前田敦子は私と無理心中を図った・・・ということになっている。

が、私には到底信じ難い。

理由がないのだ。

お互い愛し合って一番楽しい時期だった。それなのに・・・

二人目の女 峯岸みなみは私の目の前でトラックに轢かれて即死だった。

その瞬間だけは覚えている・・・

自ら急に道路へ飛び出したのだ。

私にはその前後の記憶がない・・・

なぜ?急に・・・自殺の動機が全くわからない・・・

三人目の女 松井玲奈は二人で旅行中、朝起きると部屋で首を吊っていた・・・

私は慟哭した・・・

何故私が愛する女達は皆私を残して死んでしまうのか・・・

玲奈が死んで2年が過ぎたある日、私の前にひとりの女が現れた・・・

もう誰も愛さないと誓っていたのに、私はその女の魅力にとりつかれてしまった・・・

女の名前は宮澤佐江。明るく優しい・・・私は抗うことが出来なかった。

今度こそはこの愛を失いたくなかった。


今日は佐江と初めての旅行。

鄙びた温泉旅館に着いてゆっくりと二人きりの時間を楽しんでいる。

佐江は真から明るく、これなら絶対に自殺などすることはない・・・と確信できる。

私を呪いから解いてくれる天使のような女なのだ。

夜になり二人で愛を確認し合って・・・


「佐江、愛している・・・私を地獄から救ってくれた君を生涯大切にするよ・・」

「嬉しい・・・私も康さんを生涯愛します・・・」

愛の交歓を重ねていた時、私の記憶が途絶えた・・・

「う・・・康さん・・・ど・・う・・し・・て・・・うぐ・・・」

「ふん・・・康は、私のものよ!あんたなんかに渡さないわ!死になさい・・・」

「・・あなたは、誰?・・・」

「わからない?私は康の中にず~っといるの。才加・・さやか、よろしく!最後の挨拶ネ!・・・フフフフ・・・」

「う・・・ぐ・・・・」




「うぎゃ~~~~!」

「ふん!」

「何?・・・急所を蹴り上げるなんて・・・ううううう・・・」

「ふん!バカな女だ!俺を殺そうなんて100万年早いわ!首ってのはこうやって絞めるんだ!」

「うぐうう~~・・・・」

「こうやって上から吊るせばちゃんと首吊りに後で偽装出来るだろ!ククククッ・・」

「ぐううう・・あなたは・・・だ・・れ・・・・」

「俺か?ふん!俺は連続殺人鬼・・但し、多重人格で無罪放免になった、宮澤 冴だ。あばよ!」

「うぐぐぐぐぐ・・・・・・」

「ふん!人を殺そうなんて、なんて奴だ。地獄へ堕ちろ!」

「お・・・・お前が・・言う・・・な・・・。ぐぅ。」

多重人格者でサイコパスの殺人鬼同士の真実の愛はこうして幕を降ろした。


閑話休題