NHK大河ドラマ「麒麟がくる」最終回の視聴者の感想。明智光秀と天海僧正。徳川家康と「人の死」。春日局。石橋凌さんの武田信玄。大河ドラマの未来。キリンビール。

 

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麒麟(55)麒麟を飲む / 大河の ひとしずく



◇大河ドラマの感想が面白い

前回の「麒麟シリーズ」のコラム「麒麟(54)麒麟がくる・最終回 / 本能寺の変」で、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」の最終回と、歴史的に見た「本能寺の変」のことを書きました。

今回の大河ドラマは、近年の大河ドラマへの世の中の反応と少し違っていますので、少し気になって、アメーバブログを中心に、世の中の人々がどのような感想を持っているのか、少しだけその内容をみてみました。

ひと言で、「面白すぎ!」。

私は、下手に歴史ファンなので、歴史的な見方や考え方をしがちなのですが、世の中には、自由でさまざな「とらえ方」、「受けとめ方」があるのだと、あらためて実感しました。

* * *

私は、歴史は、現代人それぞれの人の、自身の生き方の参考になったり、危機回避の材料になったりすれば、それでいいと考えています。

先人たちの成功や失敗、努力の歴史の中には、現代人の人生に…、現代社会に…、ビジネス界に存在するさまざまな問題の先例が、ほぼ確実にあります。
現代人が解決を早めるためのアイデアが、歴史の中には膨大につまっています。

「な~んだ、昔の人も同じことで悩んでいたのか…、参考にしよう…」ということが、山ほどあります。

もちろん、史実の探求や証明も重要な作業ですが、史実はどうであろうと、歴史には役目がさまざまにあると私は思っています。

* * *

普段、歴史などまったく興味がない…、明智光秀や「本能寺の変」なんて名称しか知らない…、「麒麟(きりん)」なんてビールしかしらない…という人たちが、今回の大河ドラマ「麒麟がくる」を相当に見ていたというのには、たいへん驚きました。

人生で初めて、大河ドラマを全放送回 見たという人も、相当にいたようです。

ブログには、「誰も読んでくれなくても、何かを書き残したくて仕方がない」という思いが、ひしひしと伝わってきます。
大河ドラマ「麒麟がくる」は面白かったですが、この多くの感想内容も、負けず劣らず相当に面白いと私は感じました。

私が、想像もしていなかった内容を少しだけ、ご紹介します。


◇パワハラ問題

信長と光秀の関係を、現代のパワーハラスメント問題と結びつけて論じていた内容がありました。
たしかに、師弟関係、雇用主と従業員の関係、親子関係、親戚関係、先輩後輩関係、ママ友関係…を想像させなくもありません。

信長と光秀のあいだには、「ハラスメント」だけでは片つけられない、複雑な心情があったものとは思いますが、私はこれまで、戦国時代の「ハラスメント」の側面をあまり想像してきませんでした。
誰かさんも、反省しなくちゃ…。


◇私でも殺す

この「本能寺の変」を見て、「私でも信長を殺したいと思う」という内容がありました。
自身が、このクーデター事変の実行者になりたいか、なりたくないか、あまり考えたことがなかったので、あらためて自身を考えるきっかけになりました。
あなたなら、信長を殺しますか…。


◇終活

「終活(人生の幕引きの準備活動)」をされている方が、自分の葬儀で、この大河ドラマのメインテーマ曲を流そうと考えているという内容がありました。
「あいつの葬式の料理は上手かったなあ」、「いい曲が流れていたよなあ」、「あいつ武士のようだったよなあ」とか、参列者に言わせたいということなのでしょうか。
なるほど、大河ドラマは、視聴者にそんなことも感じさせるのかと、あたらためて感じました。


◇麒麟がくる世の中

今回の番組タイトルにもあります「麒麟(きりん)」という伝説の生きものを想像し、「麒麟がくる世の中」というものを、結構、真剣に考えた方も少なくないようです。
たしかに、現代の今だからこそ、「麒麟」に来てほしい…。


◇時代を越えたメッセージ

岐阜県恵那市の「大河ドラマ館」に、「光秀にメッセージを送ろう」という掲示板があるようです。
遠い未来の現代人から、過去の光秀に想いを届けるという、時代を越えたプロジェクト…、イキで素敵な企画ですね。
実は、未来に向けたメッセージなのかも…。


◇ちょっとだけ

この大河ドラマには、数回だけ、ほんの一瞬だけ、登場するという歴史上の人物が結構いました。
ですから、それを演じる俳優さんも、その時だけの出演です。
こんな登場の仕方なら出すな…、出してくれてうれしい…、などいろいろな意見があるようです。

私は歴史ファン、映像ファンなので、「ナレーションだけで終わらせられるくらいなら、ほんの一瞬の登場でもうれしい」と感じます。

* * *

今回の「麒麟がくる」には武田信玄が、ほんのわずかだけ登場しました。
その信玄を演じた石橋凌さんの顔が、あの有名な信玄の肖像画にそっくりで、テレビを見ながら思わずふきだし、大声で笑ってしまいました。

石橋凌さんの「三井のリハウス」、「ロッテのガム」のテレビCMが、頭にすぐに浮かんできて、この大河ドラマでは大真面目なシーンでしたが、笑える楽しい気持ちになりました。
私としては、こういう演出は大好きです。
私の中で、「石橋凌さんの武田信玄はあり!」になりました。


◇天海僧正

あと、多かったのが、「天海僧正(てんかい そうじょう)」に関わる内容です。

徳川家康は、江戸幕府での全国統治の際に、幕府内統治および幕府政務における仏教管理を、ひとつの仏教勢力ではなく、二大勢力に分け、統治しようとしました。
基本的に、キリスト教も含め、宗教・宗派間の分断や抗争が、政治統治に悪い影響を及ぼさないようにしたものと思います。
さまざまな危機リスクの軽減、多くの宗教観を持つ家臣たちの統治のためでもあったと考えられます。
ある意味、宗教抗争は、武力衝突よりも激化する場合もあります。

二人の仏教指導者のひとりが、高僧の「天海」です。

天海は、家康の死を待ってから、もうひとりの高僧の「崇伝(すうでん)」を失脚させます。

* * *

ここでは、明智光秀と天海の関係性については書きませんが、ある意味、家康は、「本能寺の変」で地に落ちた明智家の名誉を、ある程度 回復させるような行動をとったと、個人的には感じています。

家康は、戦国時代上の女性最高位の「春日局(かすがのつぼね)」を誕生させましたね。
明智光秀の重臣の斎藤利三(さいとう としみつ)の娘「おふく」が、この春日局です。

これは皇室や公家に対抗する徳川家の政治的策略ではありましたが、明智家と関係のある「おふく(春日局)」を、三代将軍 徳川家光の、教育係にあてたのには、それ以外の大きな目的があったのは確かです。
天海と春日局は、ある意味、同じ勢力です。

日光東照宮がある日光には「明智平」と呼ばれる地がありますね。
天海が名付けたという説もあります。

* * *

家康が、明智光秀という存在を、自身にとっても特別なものと見ていたのは間違いないと思います。
明智家を「暗い裏切者」と考えていたはずはないと個人的には感じます。
このあたりは、おいおい「麒麟シリーズ」の中で書いていきます。


◇徳川家康と「人の死」

家康は、今川家の人質にされていたとはいえ、信長に倒された今川家(家康の養父は今川義元)の地位も回復させてあげましたね。

家康という人物については、さまざまな評価がありますが、敵味方に関係なく、自身が認めた武将たちを敬うような行動をとった人物だと私は感じています。
過去の武者たちの「死」を特別なものと考えていたのかもしれません。
そして、彼のこの思考こそが、戦国時代を終わらせたのかもしれませんね。

さて、次の次の次の大河ドラマで、家康はどのように描かれるのでしょう。
さあ、どうする…。

* * *

いずれにしても、今回の「麒麟がくる」の最終回では、光秀の最期のシーンがありませんでした。
おまけに、「死んでいない」という台詞まで…。

死ななかった大河ドラマの主人公というのは、非常にめずらしいのかもしれません。

前述の「終活(しゅうかつ」のお話しではありませんが、大河ドラマの中に、「人生」や「人の死」を強く感じる視聴者がたくさんいることは、今回も同様だったのだろうと感じます。


◇大河の「ひとしずく」

NHKは、きちんと「大河」視聴者の意見や情報を収集してくれているでしょうか。
「大河ドラマ」も、「紅白歌合戦」と同様に、時代の境目に来ているのでしょう。

視聴者が何を感じ、何を求め、どのような方向に向かっているのか…しっかり把握していてほしいと感じます。
そうでないと「大河」の歴史は終わるのかも…。

NHKは、大河の大元である、源流の水の「ひとしずく」を見失ってほしくないものです。
「大河ドラマ」の未来は、こうした視聴者の「ひとしずく」の声の中にあるのかもしれません。

* * *

最後にもうひとつ…、数々のブログの中に、まあ、あの「キリンビール」の画像の多いこと…。
ほろ酔いで見ていた視聴者も、相当に多かった…?

てやんで~、信長め!
ウィッ…。
帰蝶ちゃん出せよ!
ウィッ…。
駒ちゃんの顔、画面いっぱい!
ウィッ…。
十兵衛…おい、今から、どこ行くんだよ!
オェ~。

うちの光秀は、飲みすぎよ…。
あんた、しっかりドラマ見てんの…。

Z Z Z Z Z…(爆睡)。

うちの光秀は、お気楽やわ…。

…大河ドラマは、それでも いいのです。

たかが大河…、されど大河。
たかが歴史…、されど歴史。

 

* * *

 

コラム「麒麟(54)麒麟がくる・最終回 / 本能寺の変」はこちら

 

コラム「麒麟(56)」につづく。


2021.2.11 天乃みそ汁
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【追伸】
「音路(おんろ)シリーズ」が始まりました。

 

 

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