令和6年「仕事始めの式」。 | 白鳥まさのりのブログ

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令和6年「仕事始めの式」を行いました。

 

今年は、元旦から能登大地震、2日に羽田空港の衝突事故と1年を暗示する事故が続きました。

 

4日は、今年の仕事始め。

 

箕輪町役場では、私から職員の皆さんに今年の所感をお話ししました。

私のことですから、いつもの話ですが聞いてもらうことも大事ですから。

 

(あいさつ原稿)

新年、明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

(能登地震について)

新型コロナや働き方改革などから年末年始の恒例行事も様変わりをしてきていますが(行政のサイクルは必ずしも1月から12月ではありませんし)、年の初め、節目でもありますので、気持を新たにと「仕事始めの式」を行わせていただきました。

昨年は、私たちを4年間苦しめてきた新型コロナウイルス感染症が5類になったことで、感染対策も幾分か和らいできました。日常生活や地域経済に大きな影響を及ぼし続けてきたわけですが、少しずつ以前の日常が戻ってきました。イベントや行事も4年ぶり開催というものも多くなってきました。

こうした状況の中、職員の皆さんには、町民の皆さんの命と暮らしを守るため、コロナ対策、特にワクチン接種や物価高騰対策などを、学校や保育園などそれぞれの職場で全力を尽くしていただきました。心から感謝を申し上げます。

行政ですので、今ある課題への対応が一番ですが、年の始めでありますので、少々最近の所感を述べさせていただきます。

将来の箕輪町を考えるとき、町としての持続可能性を柱に据えてまちづくりをしていかなければなりません。

一つは、やはり、人口の維持、少子化や人口減少に対応していくこと、もう一つは気候変動対策、ゼロカーボンや災害対策であります。

まずは、人口の状況であります。この2年ほど減少トレンドにありましたが、大きな減少には入っていないと申し上げてきましたが、この数か月大変厳しい数字が出ています。(1月1日の住基人口)

高齢化、少子化の中でやむを得ない面もあります。いつも申し上げていますが、20代の女性の転出が多く、Uターンが少なく、また、婚姻率など構造的な問題でもあり、特効薬はないと言わざろう得ません。

こうした中で、国においても、少子化対策、こども対策が最重要課題として議論されていますが、町においても重点事項として引き続き取り組んでいきます。

先日、厚労省の社会保障・人口問題研究所が2050年までの地域別の推計人口を公表しました。箕輪町は、2050年、1万9588人と推計されました。この間の人口対策が効いているか、前回推計より減少幅が縮小しているようです。長野県全体では、2020年204万人台が158万人、22.8%減と推計されていますし、県内の13市町村は5割以上の減と予想されています。本当に衝撃的な数字が並んでいます。有識者からは、大都市と地方の差がますます開いていくこと、人口規模にあった行政サービスへの見直し、高齢者を中心に生活の質を落とさないようにすること、地域で事業を継続、発展させ雇用を生みだすための企業の役割などを地域全体で考え対応していく必要がコメントされていました。

 子ども課題については、少子化の問題だけではないのですが、子どもを取り巻く課題にいかに積極的に適切に対応できるかです。12月議会で「こども・子育て応援条例」を制定しました。町には子どもを支える条例がない、安心して出産して子育てができる環境を作ろうとするものです。子どもにかかることは、いつもそうですが、町民の関心も高く条例制定をするだけにも大変な苦労がありましたが、これからが大事、何ができるかです。町全体でこどもを応援していくことに、また、1年をかけて「こども計画」を策定していきますが、居場所づくりや子どもの権利のこと、学校教育では不登校問題など出来ることからしっかりやっていきます。

 

 ゼロカーボンについては、公共でやること、事業所、家庭でお願いすること、すべてについて具体的な取り組みが始まっています。役場周りの事業も本格的に事業、工事が始まります。交付金事業の実施は大変な面もありますが、ゼロ室を中心に実施、成果を出していきたいと思います。2030年度に2013年対比でCO2の排出量60%削減を目指す取り組みは簡単なものではありません。高いハードルですが、地球温暖化や局所的な大雨、災害の発生状況から避けて通ることは出来ません。世界的規模の問題だから、誰かが取り組めばいいという問題ではありません。いち早く取り組んでいきます。何より私たちのライフスタイルを変えていくこと、快適な生活を目指すことだと思っています。「箕輪町はゼロカーボンをリードしている。」と言われています。積極的に取り組むことで、持続可能な自治体として存在感を高めていきたいものです。省エネからエネルギーを創る、太陽光発電など再生可能エネルギーの活用という問題もあります。太陽光発電については、様々な議論がありますが、規制と促進のバランスの問題と捉えています。単独条例は考えていませんが、町としてのルールづくりは必要ですので、県条例の運用に併せて明らかにしてまいります。

次に、ハード事業ですが、今年度は、防災交流施設の新設、郷土博物館の改修、若草園の増築などを行っています。おおむね順調に進んでいます。この間、公共施設の耐震化、不要なものの売却、解体を行ってきましたが、最後の大物施設となります町民体育館、武道館の耐震改修、リニューアル工事が始まります。町のスポーツの拠点でもあり、2028年の国民スポーツ大会のフェンシング会場でもあります。長期間の工事になりますので町民の皆さんにも迷惑をかけることになりますが、事故なく進めていきたいと思っています。

すべての事業や行事に触れることは出来ませんが、行事やイベントについては、コロナ禍を経て変わっていくものもあるかと思いますが、文化や芸術、スポーツなど以前の形に戻してほしいと思っています。みのわ祭りや町内一周駅伝、町民文化祭など担い手不足など大変な面もありますが、引き続きお願いをいたします。

現在、令和5年度の予算編成作業中ですので、詳細は申し上げませんが、特にお願いしたいのは、今年度計画策定をしている分野については、例えば、自殺対策計画や福祉計画、森林ビジョンなどが当てはまりますが、計画に基づいて着実にやるのは当たり前、課題や現状を分析したからには、新たな発想や取り組みを始めてほしいものです。

 最後に、町の皆さんが満足感や安心感を抱いたり、箕輪町に移住したいと思ってくれる町とはどんなんものなのでしょうか。

行政とすれば、派手でなくてもいいのですが、町の魅力や存在感を外へ外へと示すことではないでしょうか。行政や教育におけるデジタル化、DXの取り組み、男女共同参画やジェンダーへの取り組み、ゼロカーボン、若者から高齢者まで行う健康づくりなど、「どこで住んでいても、どこで働いていても同じでない、箕輪はいいな。」と思ってもらうことです。それぞれの職場で「選ばれる町」になるという視点を大事にしてほしいと思います。そうした町になるには、役場の力、役場に対する信頼感が必要です。役場は、町民にとって文字通り「役に立つ場所」であり続けなければいけません。箕輪町の最大のサービス産業ですから。

 

毎年この時期に発表になる宝島社の「住みたい田舎ベストランキング」は、本日解禁ということです。人口の区分けが変わったようですが、人口1万人から3万人の市町村の中でアンケートに回答した111団体のうち全国第8位に、部門別でもすべての部門でランクインしています。上伊那の市町村は上位にいますので、あまり順位は関係ありませんが、自信をもって、UIターンの促進に取り組んでいきたいと思います。相談会などの回数が全国ベスト10に入っていますが、移住者だけでなく、いわゆる関係人口づくりには職員の力がどうしても必要です。今年も頑張ってほしいと思います。

最後に、今年も職員が一丸となってまちづくりに邁進することをお願いしてあいさつとします。今年も頑張りましょう。