思った以上のことが見えてくることが多い。
社会情勢や時代背景は、
世の中の常識をいつのまにか変えてしまう。
5年前の8月は、
安倍首相がアベノミクスで首相になってから
まだ半年ちょっとのとき。
世の中は至るところで不景気だった。
それから5年、
文科省の調査を見てみた。
(文部科学省学校基本調査速報からの引用)
今春の大卒者56万5千人
就職も進学もしていない人3万9千人
(7.0%)
うち、
どのくらいが就職浪人や進学浪人で、
ニートがどれくらいかは発表されていない。
今春の大卒者56万5千人
就職した人43万6千人
(就職率は77.1%)
うち、
正社員で就職した人41万9千人
非正規雇用の人6万5千人
(11.6%)
うち、
週30時間以上働く契約社員や派遣社員などになった人1万7千人
アルバイトなど2万5千人
要は、
大学を出た100人のうち
77人が正社員として就職し、
11人はあまり希望しなかった状況で働き、
7人は就職も進学もできていない。
やはり5人ほどニートがいる。
変わったことと変わらないこと、
数字を見るとよく分かる。
https://ameblo.jp/shironoso/entry-11588530509.html
私が寄稿した文章を紹介させてください。
中小企業経営研究会『近代中小企業』の16ページから4ページに渡って掲載されております。
http://datadeta.co.jp/01-kinchu/201706.pdf
厚生労働省が、
ブラック企業を公表した。
去年の10月から今年の3月までに
書類送検された334社が記載されている。
政府として初めての試みだが、
これからは毎月発表され、
公表後1年間はインターネット上にさらされる。
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新聞では報道された。
だが、テレビではあまり見ることが無かった。
理由は簡単だ。
ブラック企業には、
例の電通のほか、
日本郵便、パナソニック、三菱電機、森永乳業
と、そうそうたる上場企業も
名を連ねているからだ。
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昨日のロイター通信では、
次のように全世界に報道された。
The Japanese government for the first time released a nationwide list of over 300 companies that have violated labor laws, hoping this name-and-shame tactic would help eliminate abuses and prevent "karoshi," or death by overwork.
労働法違反は、
violated labor lawsと書かれている。
そして、
この公表は、
過労死をeliminateする助けになると書かれた。
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経営者が守るものは何か?
21世紀になって17年目でも、
まだ順番が違う企業がある。
会社とは何か?
常に自問しなければならない。
心地良い晴天。
本日、工事現場を見に行く。
公共性の高い大型病院の新築工事だ。
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行政書士は書類屋だ。
行政に出す書類を依頼者に代わって作成する。
ただ、
書類を作成するだけの代書屋の時代は
まもなく終わる。
これだけマニュアル化された社会では、
時間さえかければ、
素人でも書類は作れる。
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私が目指すのは、
許認可について精通し、
多数の実績によりノウハウを蓄積し、
依頼者の現状に合った最適な提案をする。
だけでなく、
法律的なことや従業員のことで
会社が悩んでいることに対して、
いくつかの解決策を提示する。
だけでなく、
さらに一歩進んだコンサルティングを
提供できるようになることだ。
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現在、
経営事項審査の点数を上げたいという
依頼者のための経審コンサルティング、
人事労務の問題を解決していく
労務コンサルティング、
給与や福利厚生の仕組みを構築して、
社員のやる気を引き出す
賃金体系コンサルティング、
などを行なっている。
例えば、
経審コンサルティングでは、
3年かけて点数を50点ほど上げた実績もある。
労務トラブルは頻発しているため、
労務コンサルティングは、
各社の状況に応じて、
常に数社を同時並行で行なっている。
賃金体系コンサルティングでは、
定着率が低かった会社を半年かけて
給与の在り方や就業全体を見直して、
新入社員の定着に大きく貢献した実績もある。
しかし、
さらに一歩進んで、
経営コンサルティングにまで入るには、
経営学や財務諸表の勉強にとどまらず、
業界業種の実態を学ばなければならない。
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今日は工事現場を見に行く。
当事務所の顧客の中でも建設業者さんは多い。
日頃から情報収集をしていても、
百聞は一見にしかずってことがある。
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工事現場は一般人は立入禁止だ。
あの囲いの中で、
どんな工事が行われているのか分からない。
最近では、透明の仮囲いを
一部に採用する企業も増えて来たが、
普通の鋼材パネルと比べると
価格は4、5倍だから、
なかなか普及していかない。
工事現場内は、
労働安全衛生法で、いくつものルールがある。
だから、簡単には入れない。
今回は、許可を得て、
一緒に建設業を学んでいる仲間と共に
新築工事現場を見学する。
文字通り、
見て学ぶのだ。
くしゃくしゃ、と落ち葉を踏む音。
落ち葉の数も増え、
めっきり冬の装いになってきている。
今朝の空を見ると、
冬の足音が聞こえてきそうだ。
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さて、
最近よく思うことがある。
Artificial intelligence (人工知能)のことだ。
国産AIが囲碁の名誉名人に勝利した。
とか、
大手監査法人でAIを利用して
不正会計を見つけ出す。
とか、
AIが描いた動画、
AIが運転する車、
AIがする顧客対応、
どの分野でもAIという単語が出てくる。
この方向性は変わらないだろう。
ロボット三原則さえ無い中で、
ヒトはAIとの共存に進んでいく。
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先日、
ある居酒屋で気になった。
居酒屋にあるタッチパネルのメニュー、
ヒトの注文を取るという作業を減らす。
あのタッチパネルは、
床にしばらく置くと、
「充電器に戻してください」
「充電器に戻してください」と言う。
仕方なく戻すのだが、
よくよく考えると、
ヒトの労働を減らすはずのモノに
指図されて、
労働を提供しているのではないか。
-
AIはいずれ利口になる。
ヒトと争うよりも共存を選択して
くれるだろうと期待しているが、
我々が知らないうちに
使役させられてしまうかもしれない。
すでに、
パソコンが無ければ仕事にならない。
インターネットが無ければ仕事にならない。
不具合があると直さなければならない。
出てくる変なメッセージに右往左往する。
昭和のテレビみたいに
横をバンバン叩けば直るものではない。
-
もうすでに、
我々はロボットに
支配されているのかもしれない。
ほら、
だって、そこの手の中にあるモノ、
手放せないでしょう。
5日間で600万回も視聴された動画、
「恋ダンス」
TBSから公式で出されたのは、
ドラマエンディングの主題歌に合わせて
出演者たちが踊るシーンだ。
一度公開中止したが、
反響が高いために
新しく予告編を入れて公開している。
すでにこちらも220万回再生されている。
その動画の元となるドラマのタイトルが、
『逃げるは恥だが役に立つ』
原作はどうやら女性向け漫画らしい。
このタイトル、
日本語でも一見意味不明だが、
ドラマ二話目で
ハンガリーのことわざだと紹介された。
Szégyen a futás, de hasznos.
直訳を知りたかったが、
それを書いてあるサイトが無い。
他のサイトでは、
「自分の得意分野で勝負しろ」とか、
「自分の土俵で戦え」という解説が多いけど、
かなりの意訳だと思う。
原典のはっきりしないことは信用しない。
ネット社会の基本だ。
だから、自分で調べた。
"Szégyen" とは、英語でなら"shame"
名詞では、恥ずかしい思い。
動詞では、恥ずかしくさせる。
"futás" とは、英語でなら"running"
走ることだ。
"hasznos"とは、英語でなら"useful"
「日常的」っていう意味だったり、
「有用だ」っていう意味。
"de"は、英語でなら"but"
否定の接続詞「しかし」のことだ。
ハンガリー語の"a" は、英語の"the"
冠詞だ。
冠詞は、日本人には馴染みがないが、
欧米圏では、非常に重要な単語だ。
例えば、
日本語では、
「犬を飼っている。犬が来た。」
という文章の、二回目の犬は、
飼い犬なのか、よその犬なのかが分からない。
「その犬」や「うちの犬」という単語を付ければ、
「犬を飼っている。その犬が来た。」
となって、飼っている犬だと分かるし、
「別の犬」や「他の犬」にすれば、
「犬を飼っている。別の犬が来た。」
となって、よその犬だと分かる。
英語ではどうか?
theは特定のものを指す冠詞で、
aはおおくくりに一般的なものを指す。
"I have a dog. The dog came."
という文章ならば、
飼っている犬を指す。
"I have a dog. A dog came."
という文章ならば、
飼っている犬とは別の犬を指す。
aとtheはそれくらい違う。
話がそれた。
futásは前にtheが着いているので、名詞。
以上を踏まえて、もう一度見てみる。
Szégyen a futás, de hasznos.
まったくの個人的見解で訳すと、
「そうやって走って行っちゃうのは
恥ずかしいけど、有用だ。」
となる。
おそらく、futásを理解しなければいけない。
ハンガリー語のサイトで
futás(名詞)の意味を調べると、
1)走ること
2)急速に動くこと
3)物事から離れること、
期待されたことから逃げ出すこと
となっている。
つまり、"running"以外の意味があるのだ。
3)の意味を入れると、
「逃げ出すのは恥ずかしいことだけど、
大事なことだ」
って訳してもいい。
総じて言うと、
ことわざだということも考慮すれば、
Szégyen a futás, de hasznos.は、
「逃げるは恥だが役に立つ」でいいのだ。
ぼくらは
生活のいろいろな場面で、
選択をしなければいけないことは多い。
壁にぶつかったら、
それを乗り越えていかなければならない。
でも、
そうではなくても、有用なこともある。
いじめから逃げるのは、
恥ずかしいことでもないし、有用だ。
逃げていい。
やめてもらうとか立ち向かうではなく、
会わないという選択。
業務量過多で長時間労働を続けて、
精神的に追い詰められているなら、
逃げていい。
自殺という選択肢ではなく、
投げ出すという選択。
期待に応えなくてはならない。
いいえ、逃げていい。
それが役に立つ。
社会は、
考え方が硬直してしまう傾向がある。
その社会を変えるのは非常に難しい。
逃げたっていいじゃない。
「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」
恥ずかしいことは多い
でも、
恥ずかしくても、
逃げることが役立つこともある。
逃げるという選択肢を持つ。
シャープは、
自社の創立の地にある本社を売った。
恥ずかしくても背に腹はかえられない。
三菱重工は、
商用客船の造船から撤退した。
恥ずかしくても事業改善をする。
ハンガリーのことわざも役に立つ。
Szégyen a futás, de hasznos.