白い猫のハートの足跡

ハートフルな本が好き



ハートフルな人が好き



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わくらば日記 (角川文庫)/朱川 湊人

¥580
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先日、良い本だと紹介されて初めて手に取った作者の本です。
題名に何か惹かれるものがあり、期待して読み始めました。

そして、なんとも言えず、懐かしいような切ないような、甘くセピア色の香りのする物語の世界に、すっかり魅了された私です。

主人公である、ちょっと軽はずみなところもあるワッコちゃんは、愛すべきキャラクター。
真の主役でもある、聡明な姉の鈴音は、とても美しく、密やかで、やさしく、憧れの女性です。
その鈴音には、ある超能力があるのです。
それは、場や物、人を見て、過去の状況を読むことができるということ。

その力を使う時、物悲しい事実がわかってしまうのです。


鈴音はとても優しく人見知りですが、心を決めて何かに立ち向かう時は、凛とし、その姿かたちまで想像できるような素敵な女性です。



この本は、語り口調がレトロ調で、すごく美しいのも、読む楽しみの一つとなりました。


連作短編で、どの話も面白かったのですが、特に好きだったのは、鈴音の初恋の話「流星のまたたき」です。
読んでいて、昭和30年代の恋は、控え目で美しいなあとしみじみ感じてしまった私です。
切ないお話ではありましたが、純粋な心に胸を打たれました。
特にラストがなんとも言えず、ジーンとしてしまいました。


「わくらば日記」は続編もあるようなので、これから読むのが楽しみです!
新しい作者を教えてくださった方に、感謝です☆
 

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夢のカルテ/高野 和明

¥1,365
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連続で高野さんを読んでいます。
私にとっては3作目の「夢のカルテ」ですが。かなりツボにはまりました。
阪上 仁志さんとアイディアを共有した作品のようです。

あらすじです。
心理カウンセラーの来生夢衣は、単に心理分析が出来るだけではなく、他人の夢に入るという特殊能力を持っていた。
その能力を生かし、他人の夢を一緒に見ることで、本人も気付かない深層心理を知ることが出来、カウンセリングに役立てていた。
ある日、拳銃で打たれたトラウマから不眠に陥った刑事が、カウンセリングに訪れた。
刑事の夢の中に入ると、夢衣には犯人の顔がはっきりと確認できたのだが…。



4つのオムニバスの短編集になっていて、それぞれの章で救う人は違います。
大きな底辺になり物語全般に流れるのが、夢衣本人のトラウマや、恋愛です。
第1章で救った刑事が後に夢衣の恋人になるのですが、誠実な刑事さんで安心して読むことが出来ました。
どの章も事件の解決と、テーマ主人公の心の悩みの両方を解決するミステリー仕立てとなっていています。

心理分析も研究して書いていらっしゃるのか、カウンセリングや心理分析シーンもかなり真実味があり、引き込まれました。

全般にロマンチックで優しい雰囲気です。
心理学が好きな私のツボにはまった小説でした。
高野さんの引き出しの広さにビックリです。
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幽霊人命救助隊 (文春文庫 た 65-1)/高野 和明

¥720
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デビュー作「13階段」に圧倒された私は、この著者の作品を制覇しようと思い、次に選んだのがこの「幽霊人名救助隊」です。
語り口が全く違うので正直驚きました。
きっと、幅の広い作家さんなのでしょう。

あらすじを簡単に。
自殺した4人(やくざ、会社社長、OL、浪人生)が地上と天国の狭間で出会い、神様から使命を告げられるのです。
決められた期限内に100名の自殺者を救うこと。そうすれば天国に行かせてあげると。
使命をおびた4人は、自殺者を救うために、本人に憑依して悩みや感情をリサーチ。
応援したり、励ましたり、同調したりしながら、試行錯誤して自殺者を救って行くのです。

コメディ色の強い軽快なタッチで、重いテーマを説教臭くなく、作者の言いたいことはきちんと伝えるような内容でした。

自殺者は千差万別な悩みを抱えていますが、そこに共通する「考え方の癖」に気付いたり、うつ病について理解したり、幽霊たちは人間の心について深く知っていくのです。

さて、この本の評価は別れているようで、感動したという方と、高野さんらしいハードボイルドを期待して、はずれたと思う方がいるようです。

私個人としては、作者の伝えたいことは良く分かったこと。筆力、描写力、構成、コメディなど評価出来るものの、すっごく面白かったとは言いがたかったです。
つまらなかった訳ではなく、ちゃんと最後まで読んだのですが、そう、一つ一つのエピソードが丁寧で、沢山の自殺者を救うためにエピソード数が多く、逆に盛り上がりに欠けてしまったので、爽快感がなかったのかもしれません。

同じようなテーマや作風として、森絵都さんの「スキップ」重松清さん、荻原浩さんなどが浮かびました。

高野さんは沢山の引き出しを持っているようです。他の作品が楽しみでもあります。
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13階段 (講談社文庫)/高野 和明

¥680
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江戸川乱歩賞受賞作品です。

読んでいて、ゾクゾクしながら、それでも読む手を止められず、一気に読んでしまいました。

正義感の強い、良心的な刑務官の南郷は、とある死刑囚の冤罪をはらす仕事を請け負い、その相棒に、三上という青年を選んだ。
三上は、絡まれた男性と揉み合った際、運悪く男性が死んでしまったため、2年の服役を科せられた前科者だった。

死刑囚は事故で記憶喪失になっていたが、事件の時「階段」をあがった記憶だけを思い出す。その記憶を手がかりに、2人は懸命の調査を行なっていくのだが。

読み応えがあり、色々な謎が謎を呼び、のめり込んで読んだ一冊です。
突っ込みどころはあるかもしれませんが、ミステリーはこれだけ読ませてくれれば合格なのではないでしょうか。

読んだ後でつくづく感じたのが、犯罪に関われなくてすむ、普通に暮らせることの有り難さでした。
本の感想とはずれてしまうのですが…。
巻き込まれてしまった時、その運命からあらがうことが出来ない怖さを感じました。

平穏な毎日に感謝の私です。

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黒い太陽/新堂 冬樹

¥2,205
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ミステリー好き友人の紹介で読んでみました。
普段私が手に取らないジャンルですが、かなり面白かったです。
キャバクラの裏側がバッチリ書かれていて、男の人がちょっと気の毒になってしまいました。
これを男性が読んでも、やっぱりキャバクラへ行ってしまうのでしょうか…。

内容はちょっとハードで騙し合いの繰り返しですが、この作家さんはもっともっとすごいハードボイルドでグロい文を書くらしいです。
紹介してくれた友人も、他の本は私にはあまり勧められないとのこと。
相当なのかしら。

ということで、新堂さんの他の作品を読むことはないかもしれませんが、この本は、決して知ることのないキャバクラ界の裏側を知るには面白いかもしれません。

ドラマにもなっているようですが、配役にはかなり不満があります。
(ドラマは観ていませんが、サイトを観てきました)
私の中のイメージと一致するのは、伊原剛志さんだけかな。後はちょっとイメージと違いました。それはありえないでしょう…という女優さんの配役も。

もし、読まれる方は、読んでから配役を観てくださいね!



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真保 裕一
最愛

帯からの転記です。
「十八年間音信不通だった姉が、意識不明で救急病院に搬送された。重傷の火傷、頭部の銃創。それは婚姻届を出した翌日の出来事だった。
しかも、姉が選んだ最愛の夫は、かつて人を殺めた男だという……。
姉の不審な預金通帳、噛み合わない事実。逃げる男と追う男。「姉さん、あなたはいったい何をしていたんだ……」慟哭の恋愛長編。」

この作家さんは、かなりの筆力と構成力、テーマが面白く、「奪取」「ホワイトアウト」「奇跡の人」などを筆頭に、読ませる長編を書いてくれました。
今回の最新作を楽しみに読んだのですが、かなりがっかり…。
いえ、読み始めてから読み終わるまで、先が気になり、秘密を知りたくて、最後まで一気に読まされました。

それでもこの本を好まない理由として、私個人の感想ですが、登場人物に共感出来なかったのが一番だと思うのです。
主人公である小児科医師に対しても、情熱的な姉に対しても、その姉に執拗につきまとう刑事に対しても、姉の結婚相手に対しても、誰一人として、魅力のある人がいませんでした。
魅力ある人を作らなくても、作品は成り立つのかもしれませんが、話としてもちょっと後味が悪かったかもしれません。

話を読み進めるごとに秘密が秘密を呼び、途中でやめることはなく、ある意味面白くは読めたのですが、最後まで読んで、この登場人物たちがみんなそれぞれ、「意固地で執着が強い性格」であるがゆえに、馴染めなかったのかもしれません。

正直、読後感は悪いです。細かいことを書くと、ネタばれになってしまうので、この程度しか書けませんが。
結末が…というより、全て登場人物に、「無理に不幸になっていく」ような感じを覚えたのです。
私だけかもしれませんので、読んでみて、ご自身の感想を抱いてもらえたら…と思う私です。
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重松 清
舞姫通信

実に重いテーマを、最後まで飽きずに読ませてくれました。

主人公は自殺した双子の兄を持つ宏海。
学者の道を閉ざされ、女子高の先生になったばかり。
確固たる自分を持たない主人公の性格が小説で良く描かれています。

そして、自殺した兄の恋人、佐智子は芸能プロダクションの敏腕マネージメント。
不幸な人間を掘り出して来て、それを売り物にする悪名高い女性。
宏海と佐智子は死んだ兄を媒介にして、今でも続いているのです。2人で続いている訳ではなく、間にはいつも死んだ兄のリクオがいてこその2人なのです。

そこに物語は舞姫が絡みます。
宏海の勤める女子高で以前自殺した少女を「舞姫」と讃える信奉があり、生徒の手によって、舞姫通信が発行され続けるのです。
自殺を崇めている通信に目くじらを立てる先生。
そんな時、佐智子がプロデュースした自殺志願の少年がTVに出演し、日本を自殺志願の狂乱に陥れてしまうのです…。

読後感は悪くはないけれど、重松さんがまだ若かったのかなという感触がありました。
(それがいいとか悪いではなく)
そして、自殺しないで欲しいと思う気持ちと、それを全面に出して説教臭くなってしまえば、若者は聞く耳を持たないだろうという狭間で、両方の気持ちを上手く交えながら、物語を読ませることで、生きること、死ぬことを考えさせたいという作者の気持ちも伝わりました。

「生まれてくることを選べず生まれて来たけれど、生まれたからには、死ぬことを決める権利はある。死ぬことを目標として生きる道もある」と強い瞳で話す城真吾という少年。

死ぬこと、生きることを考えた末、出産を決意する佐智子。

生と死を一生懸命にひたむきに扱った小説です。
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著者: 佐藤 春夫
タイトル: 小説智恵子抄

佐藤春夫さんは、高村光太郎氏と智恵子さんの友人です。
その友人の視点から、2人のなれ初めや、結婚生活、光太郎氏の創作活動、智恵子さんの様子などが丁寧に書かれています。

数ページではありますが、智恵子さんの切り絵や、写真のページもあり、伝記ではなく、やはり「小説」のようにすんなりと感情移入して読める読み物になっています。

智恵子抄を読み、智恵子さんと光太郎さんの人生に興味を持たれた方への、入門書としては最適だと思います。

表紙はとても可愛らしい智恵子さんの似顔絵です。

この世のものではなくなってしまった智恵子さんを、童女のように扱い、大事にする光太郎さんの詩に、胸が熱くなりました。
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著者: 筒井 康隆
タイトル: 富豪刑事

私が中・高生の頃、夢中になって読んだのは、筒井康隆さんと星新一さんでしょうか。
他にも都筑道夫さんとか豊田有恒さん、眉村卓さん。(知っている人いるかな?)

日本のSF界の先駆けの人たちは本当にすごい才能があると思います。

筒井康隆さんといえば、SFジュブナイルも秀逸なものを書かれていますよね。「時をかける少女」「ミラーマンの時間」「緑魔の街」など、学生時代、何度も読み返したものです。
今でも、すぐに内容を思い出せるくらいです。

後、「家族八景」シリーズは大好きで、大人になってから文庫本を購入しなおして、再読しました。やっぱり面白かった!
多岐川由美さんのNHKドラマのビデオも借りて見ました。
これも、あまりに安上がりな作りで、またそれはそれで楽しめました。
今でもレンタルビデオ屋さんにあるのかな?

今、深沢恭子ちゃんが主役をしていますが、「富豪刑事」これの原作は男性が主人公です。でも、ドラマを見て、女性の方がファッションも楽しめるし○だと思いました!

悪いことをしてお金を稼いだ祖父のため、世の為にお金をつかって罪滅ぼしをする刑事物。
事件解決に湯水のように私財を遣うのですが、その遣いっぷりが豪快で本当に面白いです。

1億なんて、はした金!
人の世離れした金銭感覚と行動ですが、みんなに愛されるようなとっぽい主人公は、原作もドラマも同じです。

筒井康隆さんを読んだことがなくても、とにかく楽しめる面白い小説だと思いますよ!
というより、どちらかといえば、ビギナー向きかも!
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著者: 真保 裕一
タイトル: 奪取〈上〉


著者: 真保 裕一
タイトル: 奪取〈下〉

真保 裕一さんはかなり骨太で、男性作家さんらしい、きちんとした構成力と社会性を持っている小説家さんだと思います。

どの作品も面白いのですが、最初にお勧めしたいのは、この「奪取」です。
稀代のコン・ゲーム。
偽札作りとそのお金の行方がテーマですが、現実のことのように、目の前で広げられるお金の世界。
小説の中のことなのに、目の前で見ているような風景が広がる筆力とリアル感。
まさに、読んでいる間中、スリル満載、ドキドキ、ハラハラ状態です。


偽札作りの主人公に心奪われ、応援し、かなりのめり込みます。
かなりの枚数の小説ですが、もちろん、そんなこと気にならないでしょう。
一気に読みたくなると思いますので、休日前をお勧めします!

第10回山本周五郎賞。
第50回日本推理作家協会賞長編部門受賞。
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