著者: 草野 たき, ともこエヴァーソン
タイトル: ハッピーノート


揺れ動く世代を書いた小説です。



内容も良かったけれど、なんといってもイラストがいい!


本当に繊細で可愛くて、中身の魅力を倍増してくれたともこエヴァーソンさんのイラストに、かなりグッときた私なのです。



主人公、聡子はかなり真面目な小学校6年生。


中学受験のため、塾通いの毎日。自分の意志で目指しているので、とても頑張っているのです。
塾のレベルはAクラス。
同じAクラスの霧島君とは、塾では喋らないのに塾の帰りに、少し離れたミスドで待ち合わせて復習したりする毎日なのです。


なぜ、塾で話さないのか…。

それは、霧島君には仲良しグループがいて、聡子には声をかけてもらえないからなのです。

聡子の本当の気持ち。

「私は、友達に紹介できないような女の子なの? 塾の後の復習だけじゃなくって、一緒にどこかに遊びに行ったりしたいのに」


そんな気持ちを押さえている聡子の前に、突拍子もない個性的なリサという子が現われるのです。


優秀な聡子に遠慮する両親。

おどおどしていて、みっともないお母さん。

好きなのに、友達なのかどうなのかわからない霧島君。

あがらない成績。

騒々しいリサという子(でも気になる)

学校での友達とのジレンマ。


色々な気持ちを抱えながら、一生懸命頑張る聡子なのです。


スルスルと読み進められます。

でも、そのさりげない風景に、沢山の気持ちがちりばめられていて、それを拾っていくのがとても楽しい作業なのです。


なんと言っても、嬉しいのが、最後の1ページ。

最後のページのイラストを見た時、私はワーッと笑顔になってしまいました。

(あ、でも、ちゃんと最初から読んで、最後のページを見てくださいね! そうでないと意味がわからないと思います☆)


幸せな気持ちになれると思います。

是非、読んでみてくださいね!

お勧めです☆