嵐の前は 空が赤くなる
AM5:00
外に出ると まだ空は真っ暗で けれど何分もたたないうちに 赤くて黒いものが沸いてきた
朝焼けの空というよりは
どこか違う世界へ入り込む裂け目のような
昔刻んだ傷のような
歩きながら 怖くて なんども後ろを振り返りながら
そんな空だった
怖くて寒気がしたのか
空が綺麗過ぎて寒気がしたのか
湿度が高くて汗をかいたのか
怖い空に冷や汗をかいたのか
どうしようもなく泣きそうになったのは
美しかったからか
怖かったからか
何か他のことに対してか
よくわからないまま 歩いた。