動物園で起きた重大事件から見える政治家の裏側『動物』武田泰淳 | shiroaのビバラムービー

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百年文庫『地』より③
 

武田泰淳さんの『動物』。

日本人の作品なので安心して読めると思いきや。

登場人物がM氏とか記号だったので人物相関関係などをうまく脳裏に展開できませんでした。

内容は面白い作品なんですが。
 

とある動物園で子熊が子供の指を2本噛みちぎる事件が起きる。

その親は可愛くても猛獣、仕方がないと諦める。

親は動物園の責任者とも知り合いで、どのようにこの事件を世間的に収めるのかを見守る。
その後事件も風化した後、動物園の責任者は力があり政界に進出する。

そこでまた成長した例の子熊が逃げ出すという事件が起きる。

そのタイミングで町では熊に人が襲われる事件が。

逃げ出した熊であるとは断言できないが、もしかしたらそうかもしれない。その責任は……。
 

動物園の責任者は渦中の中でも眈々と日常を過ごしている。
その姿が読者には不気味にうつる、という感じの作品です。

実際には3つの家のお家騒動のような話も絡めて展開されるのですが、

相関図を頭に構築できなかったため、訳がわかりませんでした。
それでも読んでいてドキッとするシーンがあり、まぁ面白くない作品ではないです。はい。
 

タイトルの「動物」も動物園を指すのか、人の世を指すのか、深く読むと違って見えてくるかもしれませんよ。

 

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とにかく読みにくさが残念な作品。文章がマズイ。

内容は面白いんですよね。

特に小熊が意外と可愛い描写、それでも猛獣は猛獣で子供の指を噛み切ってしまうくだりはよくて期待が広がったのですが……。

読みこみたくなる内容なのに、よくわからない文脈もあり、文章の為に気持ちを削がれるのが残念。

登場人物の相関図を整理しながら読めば、結構楽しめると思います。

読むときは頑張って下さいね。

 

 

 

 

 


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