『ショート・カッツ』。
はい、傑作です。
もう最高。
アルトマンと言えばLA。
LAの夜景。
LAの空撮から始まる。
ヘリコプターでの空撮。
はい、ここでスーパーインポーズ。
くう〜っ!
泣かせる!
かっちょいい!
無機的に。
非=意味で。
人名らしき記号が、網膜を通過して、間もなく消えていく。
もうもう、たったこれだけのことが快感。
もうもう、たったこれだけのことで「アルトマン的世界」に身を委ねる。
あとはひたすら心地良いのです。
細切れのショートなカットをひたすらつないでつないでつなぎ重ねる。
原作レイモンド・カーヴァーなんですね。
なるほど。
まあ、人間は所詮は人間だってこと。
善も悪も、清も濁も、聖も俗も、公も私も、賢も愚も、なんであろうが結局のところ、煎じ詰めれば、詰まるところ、宿業深き人間だってこと。
これをアルトマンお得意の群像劇に仕立て上げる。
愚かしくも愛おしいこの人間なるもの。
ジュリアン・ムーアのその後のキャリアを思う。
『マグノリア』とか呟いちゃう、思わず。
リリー・トムリンとトム・ウエイツにはやられました。
二人ともかっちょええよー。
そのほかいちいち列挙しませんが、すごいメンツ。
これだけのいずれも一癖二癖あるキャストを平気で集めるロバート・アルトマンの悪魔的吸引力。
きっとみんな二つ返事でオファーを受け入れたに違いない。
最後にしつこく繰り返します。
ひたすらに心地よい映画です。
ぜひぜひぜひご覧になってください。
快楽の極みです。
以下出典根拠Wikipedia
監督/ロバート・アルトマン
脚本/ロバート・アルトマン フランク・バーハイト
製作/ケイリー・ブロコウ
製作総指揮/スコット・ブッシュネル
音楽/マーク・アイシャム
撮影/ウォルト・ロイド
編集/ジェラリディン・ペローニ
出演/アンディ・マクダウェル ブルース・ディヴィソン ジャック・レモン ジュリアン・ムーア マシュー・モディーン アン・アーチャー フレッド・ウォード ジェニファー・ジェイソン・リー クリス・ペン リリ・テイラー ロバート・ダウニー・Jr マデリーン・ストー ティム・ロビンス リリー・トムリン トム・ウエイツ バック・ヘンリー フランシス・マクドーマンド ピーター・ギャラガー ライル・ラヴェット ロリ・シンガーほか
あらすじ
カリフォルニアのある町。車に当たった坊やが、心配する運転者を無視して帰宅すると、その家は有名アナウンサー宅で、信頼できる医者に治療してもらうことになったが、母は心配で、ケーキ屋からの電話に辛く当たってしまうと、そのケーキ屋はイタズラ電話を繰り返すが、いっぽう坊やの治療をする医者はコンサートで出会った夫婦とバーベキューパーティをする約束をしてしまい、その夫婦の夫が仲間と釣りに行くと死体が川に浮かんだりしていて、なんだかんだで大地震とともに終幕。