農業者の皆様とともに、未来への一歩を視察してきました




本日は、温め続けてきた土地改良区の視察を、地域の農業者の皆様と共に実施しました。視察地は私が所属する農政環境常任委員会で訪問させて頂いた、豊岡市の内町土地改良区に加え、加西市青野町の雑草抑制の先進事例です。


高齢化する農業の課題と解決策

農業の高齢化が進み、後継者が減少する中で、少ない人数で大規模な耕作を行うためには、圃場の大型化や効率的な管理技術の導入が不可欠です。また、国、県、市の補助制度も整備されていますが、それを現場でどの程度活用できているかは課題が残ります。

今回の視察では、圃場整備と雑草抑制という2つの先進事例を共有し、参加者の皆様がそれぞれの地域でけん引役となり、行政との積極的な連携を促進するきっかけになればと願い計画しました。


視察行程

  1. 内町土地改良区視察(豊岡市)
  2. 雑草抑制事例(加西市青野町)




内町土地改良区の取り組み

内町では、石原理事長と庶務の二位さんから、農地整備事業の進め方や工夫についてお話を伺いました。

  • 平成28年
    内町の田園環境に関するアンケートとワークショップを実施。営農組合が元気に活動できる環境づくりの必要性が議論される。

  • 平成30年
    集落全戸への報告案説明が行われ、異議もなく営農組合の法人化が決定。

  • 令和元年
    農地約17.7haを農地中間管理機構に委託。うち11.1haを農事組合が借り受け、6.6haは土地所有者が個人で借り受け。

  • 令和4年
    工事着工。稲の収穫後に工事を行うことで、コメ作りを止めることなく整備を進めています。完成は令和8年を予定。

視察の見どころ:パイプライン化された水路

ワンタッチで水が出て水位の調整も簡単にできるこのシステムに、参加者全員が関心を寄せていました。農業の省力化を進める上で、ぜひ取り入れたい技術です。





青野町の雑草抑制の取り組み

午後は青野町(加西市)へ移動し、センチピードグラスを活用した雑草抑制の事例を視察しました。ここでは、菅田代表から施工の詳細について説明をいただきました。

  • センチピードグラスの特長
    • 芝がしっかりとランナーを伸ばし、雑草の種が発芽しにくい環境を作る「ターフ」を形成。
    • 草丈は約25cmにとどまり、年間2回程度の草刈りで維持可能。
視察の見どころ:実際に生えそろったセンチピードグラス

参加者は生えそろったグラスを見て、草刈り労働の軽減に期待を寄せていました。「草刈り不要になるのでは」との声も上がるほど、その効果に感銘を受けていました。


視察の成果と感想

「農業の未来を支える技術と工夫を学び、それを地域でどう活かせるか」を考える良い機会となりました。参加者からも高評価をいただき、非常に有意義な一日でした。

地域の農業を支える皆様とともに、これからも力を合わせて、持続可能な農業の実現に向けた取り組みを進めていきたいと思います。