こんにちは
今日はリンパ節の腫れについて記事にさせていただきます。
生き物には病原体に対する免疫的防御のため、リンパ節というフィルターのような器官が備わっています。
体の表面や体の中、いろんなところにあります。
その中でも今回の記事では、通常飼い主様でも触ることのできる体表リンパ節についてです。
こちらが代表的な体表リンパ節ですが、
画面右側から
下顎リンパ節
浅頚リンパ節
腋窩リンパ節
鼠径リンパ節
膝窩リンパ節
となります。
(以下、リンパ節という単語を省かせていただきます。)
浅頚や腋窩などはあまり大きくないので普段はあまり触れない、というか、触っても気づかないことが多いです。
鼠径は周りに脂肪が付きやすい部分でもあり、かつ、メスである場合には一番下の乳腺内に埋もれていることが多いため、これもぽこっと腫れなければ「これかな?」って感じるくらいです。
残るは下顎と膝窩ですが、この二つは普段からクニクニ触れることも多いです。
こちらは膝窩のある部分ですね。
こっちは下顎です。
あまり写真で見てもわかりませんよね。
リンパ節は感染や免疫応答の時も腫れるのですが、
リンパ節が腫れているといわれて、一番怖いのはやはりリンパ腫という血液のがんでしょう。
犬のリンパ腫には現在
多中心型リンパ腫
消化管型リンパ腫
皮膚型リンパ腫
が報告されていますが、その中でも体表のリンパ節が腫れてくるのが多中心型リンパ腫です。
リンパ節をしっかりとチェックするというのはとても大切なことなので、次回の記事ではリンパ節の触り方を画像付きで解説できたらと思います。
※「ペット医療」の情報について※
この情報では病気や症状をピックアップして、一般的な診断法や症状、オーソドックスな治療法について記載していきます。
獣医療は人間の健康保険のように公的保険制度がありませんので、一つの病気に対して各病院で使う薬剤、薬剤量及び治療法の選択基準(即手術をする医院もあれば、内科で病気を散らすことを第一目的として行うなど)が異なります。
そのため、当院で一般的に行われる診断や治療が、現在あなたのかかっている動物病院と異なる可能性はあります。
その場合、ここでの情報をお読みになった時に、
「インターネットで書いてあることと違うことをされた!」
もしくは
「私のわんちゃんが受けた治療とは違うことがここに書いてある!」
と問題として取り上げるのではなく、参考として読んでいただければと考えております。
また、記事の内容はあくまで記事を書いた当時の医療情報に基づいていることを留意してお読みいただけると幸いです。
千葉県佐倉市のJAHA認定病院:志津・佐倉しらい動物病院
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